次のカラーまでの期間は?種類別おすすめ頻度を解説!美容師直伝のカラープランも公開
みなさんは、ヘアカラーをする際にどれぐらいの期間で染め直しをしていますか?「なんとなく気になったら…」「根元の境目が目立ってきたら…」という方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、おしゃれ染め・白髪染め・ブリーチのカラーの種類別に、メンテナンスの頻度の目安を解説します。美容師がおすすめするカラーリングのプランや、髪色を長持ちさせるためのポイントもお伝えするので、ぜひ参考にしてください!
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▼編集担当・片桐
正直に言うと、カラーの頻度は3〜4ヶ月に1回。最後は色が抜けてパサパサになってしまうという、美容ライターとしては非常に不甲斐ない状況です。伸びても根元が目立ちにくいカラーデザインにも興味アリ!この記事では、できるだけカラーを長く楽しむ方法もご紹介しているので、私のような方も必見です。
カラーをする目安の期間はどれぐらい?目的別・種類別に解説!
美容師の立場から「美しく髪が見られる」為のポイントをお伝えします!
美容師をしていて、ヘアカラーをするお客様から「カラーの目安期間」について聞かれることがよくあります。美容室に通う頻度は人それぞれなので、基本的にはその方のライフスタイルに合わせて無理なく染め直すのが大前提です。
そのうえで、この記事では見た目にきれいな髪色を保てる「賞美期限」を軸にお話をします。
1ヶ月〜2ヶ月に1回が目安
カラーリングの頻度は、おおまかには「1ヶ月〜2ヶ月に1回」が目安です。ただし、カラーの種類や髪の悩み、ニーズによって、適した期間は異なります。
「見た目をきれいに保ちたい」「根元が目立ってきたら染めたい」「できるだけ髪を傷ませたくない」など、まずは自身がカラーの施術で何を重視したいのかを考えてみましょう。優先するポイントによって、施術方法や頻度が決まります。
カラーの種類ごとに適切な頻度がある
ヘアカラーには、大きく分けると以下の3種類があります。
- ファッションカラー(おしゃれ染め)
- 白髪染め
- ブリーチカラー
ファッションカラーや白髪染めは、一度塗りで髪を染める「ワンカラー」、ブリーチカラーは髪を脱色してからカラーリングをする「ダブルカラー」という方法で施術を行います。
前述のように、カラーの種類によっても美容室に通う頻度の目安が変わります。たとえば白髪染めの場合は、カラー後に伸びた根元は白い部分が目立つため、比較的染め直しの間隔が短い傾向にあります。
カラーの種類別に、おすすめの頻度をみていきましょう。
ファッションカラーの間隔は?
トップの部分は、伸びた長さの倍見えてしまいます!
ファッションカラーとは、名前の通り、髪色のおしゃれを楽しむためのヘアカラーです。きれいな髪色をキープするなら、施術の感覚は1ヶ月半程度が目安となります。
髪が伸びる早さには個人差があるものの、平均では月に1〜1.5cmほどです。そうすると、カラーをしてから2ヶ月経過する頃には、根元の染まっていない部分は3cmほどの長さになりますね。トップの分け目は根元から左右の両側分が見えるので、黒い部分は6cmほどです。
根元が6cmも出ていると、見た目が気になる方が多いでしょう。伸びた根元のことだけを考えると、最初にお伝えした1ヶ月半程度で染め直していくのがおすすめです。
色が抜けてオレンジ調のカラーになってしまわないように…
もう一つ念頭に置きたいのが、染めたところの色落ちです。色味や明るさにもよりますが、カラーの施術直後から徐々に退色し、1ヶ月半が経過すると色落ちがわかるようになります。
基本的には、シャンプーをするたびに色が流れ出てしまいます。1ヶ月半で約50回シャンプーをすると、染める前の髪色に戻ってしまう方も多く見られます(染めた髪にカラーリングをした場合)。
そして日本人の多くは染料が抜けるとオレンジみが出やすくなる特徴があり、この色が嫌だという方はとても多いのです。
今回は、きれいな髪色をキープするためのカラープランを、僕なりに2つ考えてみました。
①同じ系統のカラーで1カ月半〜2カ月ごとに染める
吉祥寺の美容室クロードモネ 吉祥寺店のスタイルより
1つ目は、同じ系統のカラー剤で繰り返し染めて、発色を保つプラン。前回の色がある程度残っている状態で、同じ系統の色味で全体染めをするというサイクルを短期間で繰り返します。
この方法だと色がしっかり入り、持ちがよくなりやすいのがメリットです。特にアッシュ系のような抜けやすい色は、この方法で染めるときれいに発色するようになっていきます。
②1ヶ月半後にリタッチし、3ヶ月以内に全体を染める
写真は名古屋の TiLL HAIR のスタイルより
2つ目にご提案するのは、リタッチ(根元染め)と全体染めを交互に繰り返すプランです。最初に染めてから1ヶ月半後に根元をリタッチし、さらに1ヶ月半以内(最初のカラーから3ヶ月以内)に全体を染めます。
カラーの期間が空きすぎないので、常に根元まで染まった状態を保つことができます。また全体染めは3ヶ月に1回なので、前回の色がおおかた抜けて次の色に移行しやすく、季節に合わせたカラーを楽しめるのがメリットです。
前回の色がしっかり残っていると、色の系統を変えたくても理想通りに発色しない場合があります。そのため、いろいろな色を楽しみたい方には見た目の清潔感は維持しつつ、色落ちしてから次のカラーをするこの方法がおすすめです。
▼編集担当・片桐
リタッチとは、根元の伸びた部分だけを染める方法です。染める範囲が限られているため、施術時間が短く、さらにカラーの費用を抑えられるというメリットがあります。ただし、カラー後の時間が経過して色落ちした毛先との差が出やすい点は注意が必要です。
白髪染めの間隔は?
伸びてきた「白い部分」を上手に手当していくことが、ポイント!
白髪染めに使用されるカラー剤は、ファッションカラーよりもブラウンの染料の割合が多く配合されています。濃い染料の薬剤を使って白い部分をカバーするため、暗めの髪色に仕上がるという特徴があります。
白髪染めの場合も、基本的に染めるタイミングはファッションカラーと変わりません。しかし、ファッションカラーと白髪染めとでは気になるポイントが違いますよね。
ファッションカラーは新しく伸びてきた根元の黒い部分と色落ち部分の差が気になるのに対し、白髪染めは新しく伸びてきたところに目がいきます。
ファッションカラーでご提案した「②1ヶ月半後にリタッチし、3ヶ月以内に全体を染める」の方法でも対応できますが、ここでは他の選択肢も考えてみました。
毎月リタッチ+毛先はファッションカラーで全体染め
表参道の美容室スタジオテオのスタイルより
前述のように、白髪染めはブラウンの染料が濃く配合されており、暗くなりやすいのが特徴です。そのため、白髪染めで全体染めを繰り返すと、少しずつ髪のトーンが暗くなっていってしまいます。
できるだけ明るい髪色を維持したい場合は、根元は白髪染めでリタッチをし、毛先はファッションカラーで染める方法がおすすめ。気になる部分をカバーしながらも、毛先は色味を明るく保てます。
白髪の比率がそこまで高くないファーストグレイ世代の方には、こういった染め方が効果的です。
ブリーチの間隔は?
美しいハイトーンスタイルもブリーチ使用なら手に入ります。(画像は表参道の美容室 roijir のスタイルより)
ブリーチ剤は、毛髪内のメラニン色素を分解し、脱色をするための薬剤です。髪の色が抜けた状態にカラー剤を重ねることで、透明感のある発色や鮮やかなカラーリングを叶えられます。
ブリーチを使ったカラーにはさまざまなデザインのバリエーションがありますが、今回は根元から毛先まで全体的にブリーチ+カラーをしている場合を想定してカラープランを考えました。
ブリーチを使ったダブルカラーの場合、髪色が抜けて全体を染める間隔と、根元の黒いところが伸びてきて再度ブリーチが必要になる間隔はサイクルが異なります。
①ブリーチした部分は3週間〜1ヶ月ごとに全体を染める
札幌の美容室SEAMのスタイルより
まずは全体染めの間隔についてご説明します。ブリーチカラーは、脱色しないと出せない透明感や明るさが得られる反面、色持ちはあまりよくない点に注意が必要です。
そこでご提案するのが、3週間〜1ヶ月サイクルの全体染めをするという方法です。この場合の全体染めとは、一度ブリーチした部分を通常のカラー剤で染めることを指します。
「そんなペースで染めて大丈夫?」と思う方も多いでしょう。一般的な美容室であれば、ブリーチ・通常のカラーを問わずその時の髪の状態によって薬剤の配合を調整し、ダメージに配慮した施術を提供してくれます。
すでにブリーチの履歴がある髪はカラー剤の色が入りやすい状態なので、発色よく仕上がります。色が抜けた状態の方がよほど傷んで見えてしまいますので、僕としてはこまめな全体染めを推奨します。
②ダブルカラーの3週間後に全体染め→1ヶ月後に根元のブリーチ
名古屋の美容室 CLEAR of hair 栄南店 のスタイルより
ブリーチで根元までカラーが行き届いた状態をキープするには、以下のサイクルでカラーを実施します。
ダブルカラーを施術
↓(3週間〜1ヶ月)
全体カラー
↓(1ヶ月)
根元ブリーチ+全体カラー
↓(3週間〜1ヶ月)
全体カラー
↓(1ヶ月)
根元ブリーチ+全体カラー
前述の、「①ブリーチした部分は3週間〜1ヶ月ごとに全体を染める」方法に、リタッチを組み合わせたカラーリングのプランです。1ヶ月以上の期間が空くと黒い部分が伸びすぎてしまい、すでにブリーチしている明るい髪色とうまく繋がらなくなります。
やりたいスタイルによってはブリーチを継続する必要がない場合もあるので、担当美容師と相談し、2、3ヶ月ごとのカラーのプランを話しておくとよいでしょう。
たとえば根元が暗いグラデーションのようなデザインなら、伸びたときに地毛を活かせるので、短いサイクルでブリーチを繰り返す必要がありません。
プリンを気にしたくない方、妊娠中の方、お仕事や子育てで頻繁に美容室に行けない方はグラデーションカラーを試してみてはいかがでしょうか。
毎回全体染めをするのとリタッチならどちらがおすすめ?
大阪の美容室 alotta梅田茶屋町 のスタイルより
美容師として僕個人の見解をお伝えすると、毎回の全体染めをおすすめします。やはりその方が、見た目としてはきれいだからです。
見た目を優先したいけれど、ダメージが気がかりな方もいるでしょう。しかし、カラーの施術をすれば、たとえそれが全体染めであってもリタッチであっても、多かれ少なかれ髪はダメージを受けます。
全体染めをした方が、ダメージヘアも見えにくく・目立ちにくくなります。
「そうは言っても、染める範囲のことを考えたら、リタッチだけの方がいいのでは?」と思いますよね。全体にダメージが蓄積していくよりも、毎回新しく生えたところだけを染めた方が薬剤を塗布する範囲は狭くなります。
しかし、見た目にダメージが気になりにくいのは、毎回全体染めをする方法なんです。先ほどもお伝えしたように、日本人の髪は染めた色が抜けるとオレンジみが出やすい傾向にあります。色落ちした際の髪色は、カラーの直後と比べると傷んで見えやすく、パサつきが気になる方が多いでしょう。
髪に薬剤を塗布すればもちろんダメージはあります。それを考慮してもしっかりと髪全体にカラーリングをした方が、見た目としてはいい状態を維持しやすいです。
美容師さんが、髪の状態に合わせてケアをしてくれます!
美容師が髪の状態をしっかり見たうえで、ダメージが強い毛先、根元の黒い部分でカラー剤の配合を変えて施術を行うことも大切です。最近のヘアカラーはクオリティーが高く、髪そのものがきれいに見えるようなツヤ感のある仕上がりの薬剤がたくさん発売されています。
全体染めとリタッチのメリット・デメリット
全体染めにもリタッチにも、それぞれメリットとデメリットがあります。両方を把握したうえで、自身のライフスタイルやニーズに合う方を選択してください。
全体染めのメリット・デメリット
【メリット】
- 定期的に全体を染めることで、色落ちを防いできれいな髪色を維持できる
- 髪色やトーンを手軽に変えられる
【デメリット】
- リタッチと比較すると薬剤の塗布範囲が広いため、髪がダメージを受けやすい
- 時間や料金などのコストがかかる
リタッチのメリット・デメリット
【メリット】
- カラーをする範囲が狭いため、全体染めと比較すると髪が傷みにくい
- 施術時間が短く、費用も抑えられる
【デメリット】
- 髪の根元と毛先で色の差が出やすい
- 全体の色が変わらないので、イメチェンには不向き
▼編集担当・片桐
いろいろな髪色にトライしたい方、定期的に印象を変えたい方は全体染め、印象を変えず気になる部分だけ効率的にメンテナンスしたい方はリタッチがよさそうですね!私は、リタッチだとやや物足りないため全体染め派です。
きれいな髪色を長持ちさせるには?
横浜の美容室 CLAIRE のスタイルより
できるだけカラー直後の髪色を長持ちさせることで、施術の頻度を下げられるのが理想ですよね。カラーのオーダー方法、美容室でのメンテナンスや日々のヘアケアなどによって、きれいなカラーを保つ方法を伝授します。手軽にできるものが多いので、ぜひ取り入れてみてください。
伸びても根元が目立ちにくいカラーデザインをオーダー
根元から毛先にかけてトーンが暗くなるグラデーションカラーや、白髪のまわりに明るい毛束を作るハイライト、髪の内側にポイント明るい色を入れるインナーカラーなどのデザインは、伸びたときに根元との境目が気になりにくいのがうれしいところです。
おしゃれな今どきのヘアカラーを試してみたいけれど、美容室に通える頻度は高くないという方は、これらのデザインをオーダーしてみてはいかがでしょうか。
▼編集担当・片桐
最近は、白髪ぼかしとしてハイライトを入れたデザインが大流行中!ヘアサロンを取材していると、「ハイライトが人気」という声をよく聞きます。通常の白染めでは難しい明るいカラーにトライできるだけでなく、伸びた時の根元と既染部のコントラストが抑えられるので染める頻度を抑えられるというメリットも◎
カラーシャンプーを使用する
きれいに染めた髪色を維持したい方に試してみていただきたいのが、カラーシャンプーです。カラーシャンプーは、洗浄に特化した通常のシャンプーと異なり、塩基性染料が配合されています。カラーシャンプーを使用することで、ヘアカラーの退色をゆるやかにできます。
カラーシャンプーには、紫、ピンク、アッシュ、オレンジ、ブルー、ブラウンと複数のカラーがあり、髪色や目的によって適した色が異なります。
たとえば、脱色後の髪の黄みを抑えたい場合は「紫」、赤みを抑えて寒色系の色をキープしたい場合は「アッシュ」など、髪の悩みやカラーデザインに合うものを選び、こまめに使用することが大切です。
店販商品としてカラーシャンプーを取り扱っている美容室もたくさんあるので、興味がある方は担当のスタイリストさんに確認してみましょう。
▼編集担当・片桐
カラーシャンプーと同様に、染料が含まれた「カラートリートメント」というものもあります。シャンプーの方が髪全体に染料を均等に塗布しやすいため、初心者の場合はカラーシャンプーを選ぶとよいでしょう。
サロントリートメントを利用する
「普段はあまりトリートメントのメニューを利用しない」という方でも、カラーリングの際はヘアサロンで本格的なヘアケアを受けるのがおすすめです。
ヘアカラーの色が抜けやすい方は、サロントリートメントで栄養を補修し、毛髪の表面をケアしましょう。キューティクルが整うことで、髪の内部からのカラー剤流出の対策にもつながります。
ほとんどのヘアサロンで、カラーとトリートメントのセットメニューが用意されています。カラーの色もちを考えたプロダクト選定、施術工程が組まれていることが多いので、積極的に利用してみてください。
▼編集担当・片桐
初回のお客様限定で、カラー+トリートメントをお得な価格で提供している美容室もたくさんあります。Aujua(オージュア)やTOKIO(トキオ)をはじめ、栄養補修系のシステムトリートメントをチェックしましょう◎
おわりに
表参道の美容室studio Teoのスタイルより
カラーの種類や個人の髪質・ダメージの状態によって差はありますが、ヘアカラーの頻度はだいたい1ヶ月〜2ヶ月に1回が目安となります。ヘアカラーをすると、多かれ少なかれ髪はダメージを受けます。それでも、きれいな髪色を維持するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
個人的にはリタッチよりも全体染めを推奨しますが、どちらにもメリット・デメリットがあるので、あなたに向いている方法を見つけることが大切です。カラーにこだわりのある美容室なら、お客様一人ひとりに合わせた薬剤選定や塗り分けを行っているため、オートクチュールの施術を受けることができます。
ベストサロンレポートでは、安心して通える美容室を探したいと思っているあなたのお役に立てるよう、カラーが得意なサロンをカテゴライズしてご紹介しています。ぜひ、ご自宅や職場の近くで気になる美容室を探してみてください。
▼監修&ライティング担当・秋山 幸太
現役美容師ライターです。「実際、カラーってどれぐらいの頻度で染め直すのがベストなの?」というのは、お客様から多くいただくご質問の一つ。実は、カラーの目的や染め方によって適切な期間が異なるんです。できるだけお財布にやさしく、でも見た目も清潔感を保ちたい…そんなあなたに役立つ情報を盛り込みました!