美容室での上手な頼み方は?メンズのオーダー方法を美容師が解説!
「美容室でのオーダーが苦手」「どんな頼み方をすればいいのかわからない」という男性必見!この記事では、現役美容師ライターが【イメージ通りのヘアスタイルをオーダーするための方法】をお教えします。失敗しやすいオーダーの方法&改善策がわかるので、ぜひ次に美容室に行く際の参考にしてください。

▼本記事の担当者はこちら


▼編集担当・片桐
これまでに100店舗以上のヘアサロンを取材してきましたが、「カウンセリングに力を入れています」「お客様のお話にしっかり耳を傾けるようにしています」と話す美容師さんがとても多い印象。裏を返せば、それだけ希望のヘアスタイルを伝えるのが苦手なお客様がいらっしゃるということですよね。この記事を読めば、もうオーダーは怖くありません!
メンズヘアのよくあるオーダー失敗例&改善ポイント

自分のオーダーの仕方を思い出してみましょう!
まずは、失敗の確率が上がってしまう「オーダーの失敗例」と「改善するためのポイント」をいくつかご紹介していきます。この記事を読んでくださっているあなたも、今までに同じようにしてしまった失敗例があるかもしれません。
美容室で失敗しやすいオーダーの例
- 伸びたところだけをカットしてもらい、あとはおまかせ
- スタイルの種類だけを伝えてしまう
- 「いつもと同じで」「前回と同じで」と頼んでしまう
一つひとつ、どう伝えたらオーダーが成功するのかをみていきましょう。
オーダー失敗例①伸びたところだけをカットしてもらい、あとはおまかせ

言ってしまいがちですよね…でも、これを読んだなら「お任せ」はやめましょう!
あくまで僕の体感ですが、男性は「前回から伸びたところはカットしてください。それ以外はおまかせします」とオーダーする方が一番多いのではないでしょうか。
このオーダー方法のどこが失敗につながりやすいかというと「おまかせ」でオーダーをしている点です。細かい好みやライフスタイルなどの情報を伝えない状態でのおまかせオーダーは、おすすめできません。
もちろんほとんどの美容師が事前に確認をしますが、セットをほとんどしないのにスタイリング剤ありきのヘアスタイルになったり、普段の服装にマッチしないテイストに仕上がってしまったりする可能性もあります。

数ヶ月に1度のせっかくの機会です。似合うスタイルの相談、自分の要望をぶつけてみましょう!
細かくオーダーをすることに気恥ずかしさを感じて、つい「おまかせで」と言ってしまう男性もいるでしょう。また、「いろいろと要望を伝えたら面倒にがられるかも」「格好をつけているみたいで抵抗がある」と思ってしまう方も多いと聞きます。
しかし、美容師側はそんな風にはまったく思いません。安心して要望を伝えましょう。
解決策:してほしいこと・してほしくないことを伝える

絶対に譲れない要望は伝えましょう!それだけで仕上がり満足度が上がります。
「要望はあまりないので、ある程度お任せにしたい」という場合、どのようにオーダーすればいいのでしょうか。
ポイントは2つです。
- 「こうして欲しい」という要望を伝える
- あわせて、絶対にしないで欲しいことも伝える
たとえばしてほしいことが「伸びたところをカットする」「耳は出したい」、して欲しくないことが「ツーブロック」「眉毛より短い前髪」だった場合、以下のようなオーダーになります。
「伸びた分は切りたいですが、髪型は特に決まってないのでおまかせします!ただ、耳はしっかり出して欲しいのと、刈り上げはしないでもらえますか?前髪も眉より上の長さにはしたくないです。」
これだけで、完全におまかせにするよりもあなたの要望が入るので、オーダー成功率はググッと上がります!

▼編集担当・片桐
「こうしたい」がとくにない場合は「これはしたくない」だけでもOKです!こんな髪型は好みではないな…という自分なりのNGポイントを意識してオーダーすると、不満のある仕上がりを避けることができるはず。
オーダー失敗例②スタイルの種類だけを伝えてしまう

名前だけの”中身あやふや”オーダーは意外と失敗感があるのかも…?
たとえば「ソフトモヒカンで」「マッシュレイヤーで」のように、ざっくりと髪型だけを伝えるオーダーも、失敗につながりやすいので注意が必要です。
やりたい髪型がしっかりと決まっているようにも感じられますが、実はこの頼み方だと美容師はおおまかな希望しかわかりません。
たとえばソフトモヒカンと一口に言っても、バリカンを使ったスタイル、ハサミだけで作るスタイルなどがあり、美容師はお客様から聞き出したなりたいイメージをもとにカットの方法を組み立てます。
細かい希望が上手く伝わらないと「確かにこの髪型にしたいと言ったけれど、なんだか違う」という違和感のあるスタイルに仕上がってしまいます。
解決策:なりたいヘアスタイルの画像を複数枚見せる

日常の中でふと目にとまるスタイルってありますよね?その情報はスマホなどに納めておきましょう!
満足度の高いヘアスタイルを実現するなら、美容師に画像を見せるのが確実な方法です。こんな感じになりたいなと思うスタイル画像を探しましょう。
これには一つコツがあり、画像は1枚ではなく、希望に近いものを2〜3枚ほど用意しておくと、なりたいイメージがより明確に伝わります。
サンプルが1枚だけだと、モデルとお客様の顔型や髪質、頭の形に差異がある場合に、写真通りにならない部分の調整は担当美容師の腕やセンスまかせになってしまいます。
もし画像が2〜3枚あると、お客様には同じようなスタイルに映ったとしても、美容師が見ると違いが明確にわかります。「2枚目の画像は耳の周りがこうなっていて3枚目はこうなってますが、どちらの方がお好みですか?」と確認を入れてくれるはずです。
このように、複数のスタイル画像を比較しながらすり合わせを行うことで、より好みにフィットした髪型に近づけられます。
オーダー失敗例③「いつもと同じで」「前回と同じで」と頼んでしまう

人間の記憶は曖昧な部分があります。記憶やカルテ頼みのオーダーは控えましょう!
「いつもと同じ」「前回と同じ」というオーダーは、失敗例①の「おまかせ」に次いで多いように感じられます。もちろん、美容師がお客様の前回のスタイルを細かく覚えていられるのがベストですが、なかなかそうはいきません。
忙しいスタイリストだと、なかには1日に15人ほどの施術を担当する人もいます。前回の施術から2ヶ月経過していたとして、ざっくりと計算してもそのあいだに600名以上(40日×15名)のお客様を接客していることになるのです。
美容室によっては、カットやカラーなどの施術内容をカルテで管理をしているところもありますが、精度はまちまちです。スタイルチェンジを成功させるなら、より詳細まで明確にオーダーをすることをおすすめします。
解決策:前回のオーダー内容を伝え、画像を見せる

最初は恥ずかしいかもしれませんが、気に入った髪型を再現するためです!一歩踏み出してみましょう。
美容室でカットやカラーをして気に入った場合は、帰り際に担当美容師に自分のスマホで写真を撮ってもらいましょう。自撮りではなく、撮影してもらうことが大切です。正面・後ろ・サイドなど、複数の角度からの写真を残しておくと、次回同じスタイルをオーダーする際にスムーズです。
撮影してもらった画像を見せながら「このときは前下がりのマッシュで、セットに時間をかけられないのを前提にカットしてもらいました」とオーダー内容を伝えてください。前回気に入ったポイントも添えると、しっかり再現してもらえるはずです。

▼編集担当・片桐
美容師さんに「どんなオーダー方法だとカットしやすいですか?」と質問をすると、ほとんどの方が「画像があるとスムーズ」だと回答してくださいます。SNSやWebサイトで見つけたスタイル画像はもちろん役立ちますが、前回の自分の画像を見せるというのは目からウロコでした!
メンズがヘアスタイルをオーダーする際のポイント

オーダーのポイントは?
男性がヘアスタイルをオーダーする際、以下のポイントを意識してください。なりたいスタイルだけでなく、普段どのような生活を送っているのか、好みのファッションの系統、髪や頭皮の悩みなどがわかると、美容師はお客様にフィットする髪型を提案しやすくなります。
- 髪や頭皮・頭の形などの悩みは包みかくさず相談する
- ライフスタイルやファッションの好みを共有する
- 普段のセットの方法を伝える
- 今後のヘアスタイルをどうしていきたいのかを伝え
- 美容室に通う頻度を共有する
とくに大切なのは「悩みを包みかくさず相談する」という点です。
髪や頭皮の悩みは気兼ねなく相談しましょう
メンズのお客様からよく相談を受けるのは、薄毛や抜け毛の悩みです。男性は年齢と共に髪の元気がなくなり、薄毛が気になってくる方が多くいらっしゃいます。
それらの悩みを恥ずかしくて伝えづらいと感じるお客様が多くいらっしゃいますが、あえてハッキリと悩みを伝えることでコミュニケーションがスムーズになり、より良いヘアスタイルが見つかる場合があります。
こちらの動画の男性のように、「年取ってきて、ペタッと髪の元気がなくなってきた」「デコが禿げてきてるので」のように、ストレートに伝えるのがおすすめです。
美容師はたくさんの薄毛のお客様を担当しているので、薄毛の悩みを相談されることは日常的なことです。気にせず勇気を出して伝えましょう。

▼編集担当・片桐
ほかのお客様の目が気になって相談しづらいという方には、プライベートサロンや個室があるサロンがおすすめです。とくに、マンツーマンの接客を行っているところは、基本的に一対一で話ができるので、悩みを共有しやすいでしょう。
メンズのおしゃれな髪型を探すには?

オーダーに必要な情報は…やはりネットに頼りましょう。
メンズスタイルのオーダーは、画像を見せることが大切だとお伝えしました。それでは、その画像はどうやって探せばいいのでしょうか。
おすすめの方法は、以下の4つです。
- 検索エンジンで探す
- 美容室紹介サイトのスタイルギャラリーから探す
- SNSでハッシュタグ検索する
- ヘアカタログ誌を参考にする
それぞれ詳しい方法をご説明していきますね。
検索エンジンで探す

希望が定まればあとはググるだけです。検索ワードが重要です!
Googleをはじめとする検索エンジンで探す方法です。大切なのはどのキーワードで検索をかけるかという点。基本的には「メンズ ショート ツーブロック」など、3語程度で検索します。
「①、 ② 、③」という3語に分けたとき、以下に当てはめると見つけやすいでしょう。
①:メンズ
②:長さ(ベリーショート、ミディアム等)
③:やってみたい髪型(刈り上げ、パーマ等)
③で特にやりたいものがない、あるいはわからない方は「髪型」や「ヘアスタイル」で良いと思います。または雰囲気やディテールを表す「さっぱり」や「長め」などのキーワードを付け足すのもおすすめです。
美容室紹介サイトのスタイルギャラリーから探す

写真が豊富なのでイメージしやすく、オーダーを伝えやすいのがいいですね。
個人的にはこれが一番おすすめです。美容室紹介サイトや予約サイトでは、スタイルギャラリーが設けられています。
当サイト(ベストサロンレポート)でも、美容室のレポートにスタイル画像を掲載しています。メンズスタイルだけを効率よくチェックしたい場合は、各エリアのメンズおすすめ記事を参考にしていただくのがいいと思います。気に入ったスタイル画像があれば、オーダーの際にぜひ活用してください!
ベストサロンレポート掲載サロンのおすすめメンズスタイル
③SNSでハッシュタグ検索する

オシャレ男子ならインスタから情報を得ることも出来ますね!
普段からInstagramやPinterestを利用している男性には、ハッシュタグ検索がおすすめです。「#メンズショート」「#メンズスタイル」「#メンズパーマ」「#マッシュ」「#スパイキーショート」など、ヘアスタイル関連のキーワードで検索すると、おしゃれな画像がたくさん出てきますよ。
SNSにはトレンド情報が集まっているので、旬のスタイルに挑戦したい場合はぜひこの方法を試してみてください。
④ヘアカタログ誌を参考にする

美容室にも沢山のカタログが置いていますのでチェックしておきましょう。
美容室に行くと、ヘアカタログや、ヘアカタログアプリがインストールされたタブレットが用意されていることが多いですよね。待ち時間を利用して、カタログから気になる髪型を探してみてはいかがでしょうか。
ヘアカタログには、正面・バック・サイドから撮影した写真が掲載されています。詳細まで確認しやすいことから、ヘアスタイルがスムーズにオーダーできる点もメリットです。
まとめ

美容室にはプロがいるのです!一人で悩まず一緒にカッコ良いスタイルを作り上げましょう。
メンズがヘアスタイルをオーダーする際の失敗例や解決策、頼み方のポイントをご紹介しました。
ちょっとしたポイントを押さえるだけで、スムーズに美容師とやり取りが出来るようになります。美容室に対して苦手意識がある方や、カウンセリングで何を話せばいいのかわからない方のお役に立てば幸いです。
一番伝えたかったのは、「かっこいいスタイル、理想のスタイルは美容師だけでは作れない、お客様と一緒に作っていくものである」ということ。ぜひ、担当美容師とアレコレ相談しながら、満足できる髪型を叶えてくださいね。
最後にメンズの美容意識が高まっている昨今、美容について詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか?「【医師監修】メンズ美容ケアで必要なことまとめ!おしゃれな男性になるためのポイントを徹底解説」記事で美容ケアについても情報収集してみてください。
▼監修&ライティング担当・秋山 幸太
オーダーが苦手、なんて言えばいいのかわからない…というお客様からの声をお聞きすることが多々あります。男性はつい「前回と同じで!」とオーダーしてしまう方も多いのではないでしょうか。今回は美容師経験を生かして「こんな風に伝えてもらえたら希望通りの髪型にできる」というポイントをご紹介します!