【美容師監修】メンズの新定番・アッシュグレー!オーダーや色もちのコツは?
アッシュ系は、おしゃれな男性の間で定番人気のヘアカラーです。アッシュのなかにもさまざまな色味がありますが、とくに注目されているのが「アッシュグレー」。この記事では、理想通りの髪色を実現するためのオーダー方法や、色を長持ちさせるコツをご紹介します。
ブリーチの回数による仕上がりの違いを画像付きでご覧いただけるので、これからアッシュグレーにしてみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
▼本記事の担当者はこちら
▼編集担当・片桐
実は生まれてこのかたブリーチをしたことがありません!そのため、今回の記事で解説している「ブリーチを何回すればどれぐらい染まる」という検証は、なるほどの連発でした。アッシュグレー=若者向けという印象を持つ方が多いかもしれませんが、白髪をおしゃれにカバーしたいミドル男性にもぜひ試していただきたい髪色です。
メンズに人気の「アッシュグレー」ってどんな色?
暗髪でもアッシュなら透明感バッチリ。(写真は京都の美容室albasanzのスタイルより)
アッシュグレーというのは、名前の通りアッシュとグレーを組み合わせた色です。一般的には、くすみがかったブラウンやグレーの髪色を指します。
ヘアカラーにおけるアッシュは「青色」、グレーは「灰色」です。アッシュは直訳すると「灰色」なので、「アッシュで染めればグレーになるのでは?」と、思いますよね。カラー剤のアッシュに青みがあるのは、日本人の髪に使用した際にグレーに染まることを想定して、薬剤が作られているからなんです。
日本人の髪質は、脱色すると「オレンジ色」になりやすい傾向にあります。色彩の理論では、オレンジ色の補色(色相環の反対側)にあたるのは青色です。
反対色を上手に使うことで、くすんだ色合いが出るんです!
ブリーチをしてオレンジの色味が強い状態の髪をアッシュ(青色)のカラー剤で染めると、色が相互に打ち消しあって、無彩色であるグレーのような髪色になるように配合されています。
一度のブリーチでは赤みやオレンジみは消しきれない場合が多いため、完全な透明感のあるグレーではなく、くすみの強いブラウンになります。よりグレーの強い色にしたい場合は、複数回ブリーチをして赤みをしっかり削る必要があるのです。
【ブリーチの回数別】アッシュグレーの染め方を解説
アッシュグレーのカラーリングには、基本的にブリーチによる脱色が欠かせません。ブリーチの回数によって仕上がりが変わるので、ここでは「回数別」にグレーを入れた際の色の出方を解説します。
透明感のあるグレーカラーに染めるためには、しっかりと赤みを消すために1〜3回程度のブリーチが必要です。どれぐらいの色が理想に近いのかをチェックして、オーダーの際に参考にしてください。
ブリーチ1回の場合
1回ブリーチの状態
黒髪に1回ブリーチをすると、画像のようなややオレンジみのある髪色になります。まだ赤みが残った状態ですが、暗めのグレーであればきれいに発色します。
以下は、1回ブリーチをした髪にアッシュグレーを入れた場合のカラーです。ブリーチをしないで作るグレーと比べると格段に透明感があり、色味もしっかり感じられます。
1回ブリーチ+ダークアッシュグレー その1
1回ブリーチ+ダークアッシュグレー その2
ブリーチ2回の場合
2回ブリーチの状態
ブリーチを2回すると、画像のように黄色が強く現れます。赤みはほぼ消えますが、アッシュグレーに染める際は残った黄みによってグレーが上手く出ない場合もあります。
黄みが強いベースをアッシュのカラー剤で染めると、黄色と青色が混ざり、緑に寄った髪色になってしまいます。このような経験がある方も多いのではないでしょうか。
以下は、2回ブリーチをした髪にアッシュグレーを入れた場合のカラーです。
2回ブリーチ+アッシュグレー
2回ブリーチをしてからグレーに染めると、1回のブリーチよりもクリア感が増しますね。前回と比較するとグレーが強く出ていますが、そこまで明るくはありません。
ブリーチ3回の場合
3回ブリーチの状態
画像は、ブリーチを3回した状態です。やや白っぽい、ペールイエローのような髪色になります。ベースをここまで脱色すれば、シルバーに近いクリアで明るいグレーの表現も可能です。また、アッシュグレー以外にピンクやブルーなどの鮮やかな色にも挑戦できます。
以下は、3回ブリーチをした髪にシルバーアッシュの色を入れた場合のカラーです。
3回ブリーチ+シルバーアッシュ
ブリーチ1回、2回と比べると、明るさが増したことがわかります。
脱色によって色表現の幅は広がりますが、髪のコンディションを考慮すると、1日で3回ブリーチをするのはおすすめできません。美容師としては、ブリーチ2回+カラーリングを限度として推奨しています。※髪質やコンディションによって個人差があります。
同じ日に3回も脱色をすると、毛髪や頭皮にかかる負担が大きくなります。初回はブリーチ1〜2回で暗めのアッシュグレーにとどめ、期間を空けて退色してからさらにブリーチ+カラーをするといった、ヘアカラーのプランを立てましょう。
▼編集担当・片桐
ブリーチの回数には限度があるので、一日の施術では理想のカラーに到達できない場合も。「この日に合わせてこういう色にしたい」という希望があるときは、事前に担当の美容師さんに相談して、計画的に髪色を作っていくのがおすすめです。
ブリーチなしでもアッシュグレーに染められる?
美容師をしていると「ブリーチはしたくないけどグレーにはしたい」という声を聞くことが多くあります。残念ながら、ブリーチなしでは先ほどご覧いただいた画像のようなはっきりとしたグレーの色合いを出すことはできません。
ブリーチで脱色をしていない状態でグレーのカラー剤を使用すると、髪色はややグレーがかったブラウンになります。仕上がりの画像を見てみましょう。
ブリーチ無しアッシュグレー その1
ブリーチ無しダークアッシュグレー その2
ブリーチ無し明るめアッシュグレー その3
ブリーチ後にカラーをした画像と比較すると、グレーの色味が弱いのがわかると思います。脱色なしでも、屋外で太陽の光を浴びたり室内で白い照明に当たったりといった場面でグレーに透き通る程度の染まり具合にはできます。
明るすぎない髪色にしたいけれど、真っ黒には抵抗があるという方にはおすすめのカラーです。
自分に似合うアッシュグレーの見つけ方
アッシュグレーと一口に言っても、実はさまざまな色のバリエーションがあります。色味をコントロールすれば、あなたの肌・瞳の色や顔立ちにフィットするアッシュグレーを作ることができます。
淡いアッシュグレーが似合う方がいれば、根元は暗めのグレーに染めた方が似合う方もいるため、自分の特徴を見極めることが大切です。美容師がお客様に似合う髪色やスタイルを判断する際は、以下をポイントにしています。
- 肌の色、瞳の色
- 頭の形
- 顔のパーツの特徴やバランス
画像とともに、いくつか実例をご紹介しましょう。
アッシュグレーのスタイル バリエーション1
例えばお肌の色が明るめの方には、上の画像のような、寒色の印象が強いクリアなアッシュグレーがおすすめ。色白で目鼻立ちがスッキリとした、いわゆる「塩顔系」の方にお似合いの髪色です。
アッシュグレーのスタイル バリエーション2
一方、お肌の色が健康的で顔のパーツがはっきりとしている方には、アッシュを濃いめに配合した髪色がフィットします。
似合う色を自分で判断するのは難しいので、手っ取り早いのはプロである美容師に聞いてしまうこと。担当の方にやりたいイメージを伝えつつ、どんなアッシュグレーの色合いが似合うのか率直に聞いてみましょう。
メンズのアッシュグレースタイル集
全国各地の人気美容室が手がけるスタイルのなかから、アッシュグレーの髪色が映えるおしゃれな画像を集めました。ピンとくる色があればそのままオーダーに使ったり、「この色とこの色だったら、どちらが似合いそうですか?」とアドバイスをもらったりと、ぜひ有効活用してください。
美容師としても、理想の髪色の画像を出していただくとイメージがつかみやすいため、カウンセリングをスムーズに進められます。お住まいの近くのエリアで、気になるヘアサロンを探しましょう。
ブリーチのメリット、デメリットは?
ブリーチでしか出せない「色合い」があります!
アッシュグレーのヘアカラーをきれいに発色させるためにはブリーチが必須です。ブリーチ=傷むというイメージがあり、施術に対して慎重になってしまう方も多いでしょう。
ここでは、ブリーチで脱色をすることによるメリット、デメリットをまとめました。
ブリーチのメリット
ブリーチによる最大のメリットは、脱色することでしか作れないカラーが実現できるという点です。
アッシュグレー、透き通るようなピンクやベージュなど、通常のカラー剤だけでは出せない色の領域があります。なぜかというと、多くの日本人が持つ色素の赤みがどうしても発色を妨げてしまうからです。
白地の上に、絵の具のような透明度の高いピンクを乗せると認識できますが、黒地の上だと濃いムラサキになってしまいます。
たとえば、黒の画用紙にピンクの絵の具で色を塗っても、あまり鮮やかに色が出ませんよね。ところが、白の画用紙であればその色本来の鮮やかさを出せます。つまりブリーチは、カラーのベースとなる髪色を「白い画用紙のような状態」に近づけるために必要な施術なのです。
通常のカラー剤のはたらきは、髪の色を抜きながら同時に色を入れ、地毛と違うカラーに染めることです。実はカラー剤にも脱色をする機能がありますが、ブリーチと比較すると髪色を抜く力は弱めに作られています。
一方ブリーチは、毛髪内に浸透してメラニン色素を分解し、髪を脱色するはたらきをします。カラー剤よりも色を抜く力が強く、黒やダークブラウンなどの暗めの髪色であっても、ブリーチによって金髪にまで脱色が可能です。
ブリーチのデメリット
メラニン色素をダメージさせること等で、外国人風のカラースタイルになります。
ブリーチのデメリットは、髪がダメージを受けやすいという点にあります。もちろん、通常のカラー剤を使用しても、少なからず髪は傷みます。しかし、ブリーチ剤はカラー剤と比較すると脱色をするパワーが強いため、より髪に与える影響が強くなるのです。
外国人風カラーといえば、こんなカラーを思い浮かべる方も多いのでは?(写真は lieu de PARTIL のスタイルより)
近年はSNSの影響で「外国人風カラー」と呼ばれる、ブリーチ必須の鮮やかなカラースタイルが爆発的に増えました。それにともない薬剤が大きく進化を遂げ、各メーカーから「ケアブリーチ」と呼ばれるブリーチ剤が発売されています。
ケアブリーチは、ブリーチ剤とケア剤を組み合わせた薬剤です。ケアブリーチの浸透によって、これまでダメージを気にして明るい髪色をあきらめていた方でもトライしやすくなりました。
なかでも、「プレックス剤」と呼ばれる処理剤が含まれたブリーチが人気です。パサつきや枝毛、切れ毛、退色などの悩みが気になる髪をサポートしながら自由度の高いカラーリングを実現できるとあって、多くの美容室に導入されています。
アッシュグレーのような、ブリーチ2回推奨のカラーをするなら、事前にケアブリーチで施術を行うヘアサロンを探しておくのがおすすめです。
ブリーチカラーでパーマをかけている方へおすすめのポイント!
そしてもう一つ、ブリーチのデメリットとして挙げられるのが、パーマや縮毛矯正がかけられないことです。できるスタイルが制限されてしまうため、ヘアアイロンやスタイリング剤の使い方を練習すると良いでしょう。
退色しやすいのもブリーチのデメリットとして挙げられますが、こちらについては後述します。
ブリーチなしできれいに染めるには?
ブリーチを使わずに、透明感あるグレーを出す方法!
ブリーチなしで透明感を出したり、できるだけグレーをきれいに発色させたりしたい場合、「ダブルカラー」という方法で染めるのがおすすめです。ダブルカラーは名前の通り、カラーを2回行います。
アッシュ系とグレー系を重ねて施術するのがポイント。
ブリーチを使わないダブルカラーの方法
①1回目は、アッシュ系やマット系の赤みが少ない薬剤で1番明るいレベルのカラーを使用し、明るく染めます。
②1回目のカラーで赤みをなるべく消してから、2回目のカラーではグレー系の色を重ねます。赤みが抑えられているため、2回目のカラーの発色がより際立ちます。
ブリーチで脱色をすれば赤みをしっかりと消すことができます。それを通常のカラー剤でできる範囲で行うのが、ご紹介したダブルカラーの方法です。
※ヘアサロンによって、ブリーチ+カラーをダブルカラーという場合と、ブリーチではないカラーを2回することを指す場合があります。オーダーの際は充分にご注意ください。
アッシュグレーの色もちの目安&キープするコツ
カラーをする際に気になるのが、色もちの期間ではないでしょうか。ブリーチは退色しやすいので、髪色をキープするためには丁寧なヘアケアが欠かせません。ここでは、アッシュグレーのカラーを長く楽しむための工夫についてみていきましょう。
色もちの目安は?
せっかくお気に入りの髪色を手に入れたなら、可能な限り色味を保ちたいところ。以下は、ブリーチなし/ブリーチありの一般的な色もちの期間です。
- ブリーチなし…1ヶ月半〜2ヶ月程度
- ブリーチあり…3週間〜1ヶ月半程度
色もちには個人差があり、そのときの色味や明るさ、髪の状態によっても変わるため、あくまで目安となります。
たとえば、濃いダークグレーに染めるのと、明るめのクリアなグレーにするのとでは、退色のスピードは違います。当然、濃く暗めのカラーを入れたダークグレーの方が、色の抜け方がゆるやかです。
アッシュグレーの色味が抜けると、最終的にはブリーチしたベースの色、つまり金髪に戻ります。退色の経過を考慮したうえでカラーリングをすると、色落ちも含めて髪色を楽しむことができます。どうやってグレーの髪を作るのかにもよりますが、アッシュグレー系のカラー剤はオレンジが出にくいので、色の抜け方がきれいです。
女性のお客様の施術例ですが、以下の退色のbefore/afterをご覧ください。
before
カラーした当日
染めたての状態がこちら。やや濃いめの、アッシュグレーのグラデーションカラーです。メンズはグラデーションカラーよりも髪全体と均一にブリーチをする場合が多いので、この画像では中間から毛先らにかけての色味を参考にしてください。
after
カラーしてから3週間経過
カラーの施術から3週間が経過した状態がこちらです。金髪というよりはベージュに近く、オレンジみが目立ちにくい髪色です。
濃いアッシュグレー→クリアなアッシュグレー→ベージュに近い髪色へと変化していきます。※退色の経過には個人差があります。
アッシュグレーの髪色をキープするコツ
なるべく長く髪色を維持するためには、日々のこまめなケアが必須です。まずは、取り入れやすいものから実践してみてください。
①アッシュシャンプーやムラサキシャンプーを使う
BSR PRESS編集部ライター愛用ムラサキシャンプー、シュワルツコフのグッバイイエロー。
「アッシュシャンプー」や「グレーシャンプー」、また「シルバーシャンプー」などのカラーシャンプーは、髪に薄く色を補給します。ブリーチをしてからアッシュグレーのカラーに染めた場合におすすめの方法です。
使い方は、お風呂で髪を濡らした後にシャンプーして5分程時間を置くだけです。頻度は毎日〜3日に1回程度を推奨しています。染めた翌日から使用を開始してください。
「ムラサキシャンプー」は使い方は同じですが、効果が少し違います。こちらは色の補給ではなく、退色してブリーチした状態に戻った髪色をキレイに見せたり、次にカラーをする際に発色をよくするための土台を作ったりするのが役割です。
ムラサキシャンプー使用前
ムラサキシャンプー使用後
薄いムラサキが黄みをやわらげて、髪色をペールイエロー(やや白っぽい黄色)に近づけます。染めた翌日ではなく、色が落ち始めた頃合いから使うとよいでしょう。
▼編集担当・片桐
アッシュ、グレー、シルバー、ムラサキ…どのシャンプーが自分に合うのかわからないという方は、美容師さんにアドバイスをもらいましょう。店販商品として取り扱っているヘアサロンも多数あります。
②ぬるま湯でシャワーをする
髪は、ぬるま湯。体は適温のお湯を使ってくださいね!
髪の表面にあるキューティクルは、熱を加えると開く性質があります。キューティクルが開くと、毛髪内部のカラーが流出しやすくなるため、シャワーの温度は38℃ぐらいまでにとどめておきましょう。
また、海やプール、温泉、サウナも髪色が抜けやすいので注意が必要です。海やプールは塩素や紫外線の影響、温泉はお湯のpH(アルカリ性)であること、またサウナは熱が加わることが原因です。
③サロントリートメントを利用する
メンズの方にもサロンでのトリートメントはオススメ。(写真は bloom sweet のシャンプーブース写真)
基本的なことではありますが、毎日丁寧にトリートメントをすることが大切です。とくに男性の場合、「髪が短いから…」とおざなりになりやすいですが、ブリーチをした時はしっかりとケアしてください。
カラーをしたあと3〜4日は色が定着しておらず抜けやすい状態なので、トリートメントで栄養を補修し、髪の表面をコーティングするのがおすすめです。
また、ヘアカラーの施術の際は、あわせてヘアサロンのトリートメントメニューも利用しましょう。多くのサロンでは、カラー+トリートメントのセットを用意しています。美容師に相談すれば、あなたの髪の状態に合うおすすめのものを教えてもらえますよ。
④濡れた髪はドライヤーですぐに乾かす
髪を濡れたままにせず乾かしましょう。「カラー」が長持ちします。
髪を濡れたままで放置することは、色落ちの原因になります。髪が濡れるとキューティクルが開くので、熱を加えた時と同様にカラーが流出してしまいます。
ほんの少し湿っただけの状態であってもキューティクルは開いているため、そこに摩擦を加えると、色落ちだけでなくダメージも引き起こします。
髪が傷むと、次にカラーをしたい時に思い通りの色になりにくかったり色持ちが悪くなったりしてしまうので、注意が必要です。髪を洗った後は、すぐにドライヤーをかけましょう。
⑤ヘアアイロンは低温で使用する
ドライヤーを使う時は、温度に注意です!!
最近では、メンズがコテやアイロンを使いセットすることも珍しくなくなってきてますよね。しかし、前述のようにカラーにおいて熱は色落ちの要因になります。
極端な例ですが、ブリーチカラー後にグレーに染めて、すぐに高温でアイロンをあてたら、その部分だけ金髪に戻ってしまうほどなんです。
スタイリングにアイロンを使用する場合は、以下の温度設定がおすすめです。
- ストレートにする場合…120〜140℃程度
- カールを作る場合…140〜160℃程度
180℃以上の熱を加えると、髪が変色する可能性が高いので気をつけましょう。髪のコンディションや髪質によって適した温度は異なるので、まずは低温から試してスタイリングしやすい設定を見つけてください。
アッシュグレーで40代・50代メンズの白髪染めもおしゃれに
アッシュグレーは「白髪ぼかし」にもおすすめ。画像は千葉の美容室 li best. byjb 稲毛 のスタイルより
アッシュグレーは、白髪が増え始める40代や50代の男性でもトライしやすいカラーです。
黒髪に白髪が生えてくると、白い部分・黒い部分のコントラストが強いので、どうしても目立ってしまいます。黒髪をグレーにしてコントラストを弱めれば、白髪をなじませることができます。
カラーリングのステップは通常のアッシュグレーと同様。2回程度ブリーチを行い、脱色した状態の髪をグレー系のカラー剤で染めるという流れです。
最近は「脱白髪染め」「白髪ぼかし」という打ち出しで、あえて白髪染め用の薬剤ではなく、ブリーチやファッションカラーを使用する美容室が増えています。そうすることで、グレイカラー専用の薬剤ではできない、自由度の高い髪色を楽しめるのです。アッシュグレーの白髪染めも、その選択肢の一つです。
ただし、ブリーチで脱色する場合はグレーが抜けやすくなるため、清潔感を保つためにもこまめなメンテナンスは欠かせません。年齢を重ねても自分らしいスタイルを大切にするミドル男性は、ぜひトライしてみてください。
アッシュグレーの髪色をやめたい時はどうする?
アッシュグレーは、色落ちしたあとに赤みやオレンジみが出にくいカラーなので、次にやりたい髪色に移行しやすい点も魅力です。アッシュグレーをやめる場合は、グレーの色が抜けてから次のカラーにトライしましょう。
これが赤系やグリーン系の髪色だと、退色後も色が抜けきらず、次にカラーの妨げになってしまうこともあります。
アッシュグレーの色落ちの経過を画像でみてみましょう。以下は、ブリーチ1回/ブリーチ2回のカラーから1か月以上経った状態です。
1ヶ月以上経過(1回ブリーチの場合)
1ヶ月以上経過(2回ブリーチの場合)
1枚目は男性、2枚目は女性です。メンズの場合は根元が伸びて黒い部分が見えても、2〜3cm程度であれば気にせず、ブリーチなしのカラーだけで染めてもいいと思います。
理由は、男性のヘアセットの場合ワックスをつけてふんわりとトップを立たせることが多く、根元が目立ちにくいためです。むしろ影になってより立体的に見えるため、束感を演出しやすいというメリットもあります。黒い部分と半分ブリーチ部分が半々になっている方は、根元部分を脱色しましょう。
男性の場合はカットサイクルが女性より早い場合が多いのも扱いやすさの一つ。
もしブリーチをやめたい場合は、黒染めではないカラー剤で暗めの色を定期的に染めると、徐々に色が抜けても金髪にまで戻らなくなります。
あわせて定期的にカットをすることで、ブリーチをしている範囲が徐々に少なくなっていきます。カラーを3、4回繰り返すころには、見た目には脱色部分がわかりにくいはずです。
【裏ワザ解説】今すぐアッシュグレーにする簡単な方法
こちらは番外編的な方法になりますが、「シルバーワックス」を使えば、黒髪から手軽にアッシュグレーやシルバーに髪色を近づけることができます。
まずは、ワックスを塗布する前のbeforeの画像をご覧ください。
before
シルバーワックスをつける前
この方の場合は少し染めていますが、ブリーチやダブルカラーはしていません。
次は、シルバーワックスを付けたafterの画像です。
after
シルバーワックスでセットした後
いかがでしょうか?面白いもので、けっこう変化が出ますよね。シルバーワックスなら、お仕事の都合で自由にカラーができない社会人でも、休日に少し雰囲気を変えたおしゃれを楽しめます。
シルバーワックスをおすすめしたいのは、「ブリーチやカラーはできないけれど髪色を変えたい」「白髪がポツポツ生えてきた」という方です。
白髪染めの項目でお伝えしたように、黒髪部分をあえてグレーに染めることで、白・黒のコントラストが弱まり、気になる部分を周囲になじませられます。ワックスの量によっては画像よりもさらにナチュラルなグレーにできるので、日常使いにも適しています。
おわりに
メンズに人気の髪色であるアッシュグレーのオーダー方法や、色を長持ちさせるためのコツをお話しました。この記事を参考に、ぜひ満足のいく髪色を叶えてください。アッシュグレーは白髪染めにも適しており、若々しい印象を保ちながら気になるを自然に部分をカバーできます。
また、髪・頭皮のエイジングである「薄毛」に悩むメンズも多いのではないでしょうか。「ヒロクリニック」では、海外で技術を取得した医師が植毛治療をおこなっています。傷跡が目立ちにくい、自然な仕上がりを求める方におすすめです。
▼監修&ライティング担当・秋山 幸太
現役美容師ライター。「アッシュグレーってよく耳にするけれど、どんな色を指すの?」「ブリーチは絶対に必要?」など、読者のみなさまの素朴な疑問に、美容師ならではの知識を生かしてお答えします!アッシュグレーはトレンド感のあるカラーなので、今っぽさを取り入れたい方におすすめです。