酸性ストレートとは?!美容師が語るメリットとデメリット
酸性ストレートは、「ダメージのことを考えた施術ができる」と注目を集める、新時代の縮毛矯正!今回は、この技術を提供する美容室を徹底取材しました。くせをまっすぐにのばしつつ、さらさらの髪質まで手に入るという噂の真相に迫ります。ダメージのために縮毛矯正を諦めている方や、見た目に自然なストレートヘアになりたい方は必見ですよ。

▼本記事の協力先・取材担当者はこちら


▼大阪の美容室・MEUZスタイリスト 松田さん
「ここに行けば美髪になれる」と評判のMEUZで店長を務める松田さん。頭皮や髪質改善への思い入れは並々ならぬもので、薬剤の知識も豊富。関西に名を馳せるスタイリストさんです。

▼取材班・片桐
髪の内側のうねりに悩む、生粋のウネラー。ピンと張った仕上がりが苦手なため、高校時代以来ストレート系の施術は受けていません。自然に仕上がるなら試してみたいかも…
酸性ストレートとは?

酸性ストレートの魅力を紹介!
「酸性ストレート」とは、その名の通り、酸性の薬剤を使用して髪をストレートにする施術です。従来の縮毛矯正はアルカリ性の薬剤を使用することが多いのですが、近年は酸性ストレートを導入する美容室が急増中!くせ毛に悩む方にとっては、まさに救世主のような新技術だと言われています。
酸性ストレートは、生まれつきそうであるかのような、ナチュラルでなめらかな手触りのストレートヘアに仕上がるのが特徴。ダメージに配慮しながら施術ができるうえ、繰り返しかけても柔らかな髪を維持できると評判です。
「アルカリ」「酸性」の違い

写真は大宮の美容室 CITA のスタイルより
アルカリの薬剤と酸性の薬剤を分けるのは「pH値」です。薬剤は、pHと呼ばれる数値によって、酸性またはアルカリ性に分類されます。
人間の毛髪は弱酸性で、pH値は4.5〜5.5程度です。一般的なアルカリ性のストレート剤のpH値は8.0〜9台前半で、髪のpH値を大きく上回ります。
一方、酸性のストレート剤はpH値が4台前半〜6.0程度で、髪に近いかそれ以下の数値です。髪のpHに近い酸性領域の薬剤を使うことで、ダメージに配慮した施術を実現しているのですね。
ちなみに、美容室のアルカリ性・酸性は髪のpH値を基準に語られます。化学分野では酸性となるpH5.5〜7.0は、髪にとってはアルカリ性になるわけです。
これまでの縮毛矯正と酸性ストレートの違い

写真は大宮の美容室 ECLART aile 大宮駅東口店 のスタイルより
<アルカリ性・酸性の縮毛矯正の違い>
- アルカリ性の薬剤はキューティクルを開く(髪を膨潤させる)が、酸性は閉じたまま作用させられる
- アルカリ性の薬剤はくせをまっすぐにする力が強く、酸性はやわらかい質感を維持しやすい
酸性ストレートと従来の縮毛矯正との大きな違いは、薬剤の髪への作用のしかたと、施術後の質感です。
従来の縮毛矯正の多くは、アルカリ性の薬剤を使用しています。アルカリ性の薬剤は、髪の表面のキューティクルを開いて薬剤を浸透させる効能があります。キューティクルが開いた状態を「膨潤」といいます。
アルカリ成分は髪に残留しやすいので、施術後もキューティクルが開いたままの状態となり、髪の内部の栄養成分やカラーを流出させてしまうというデメリットがあります。
酸性の薬剤は、キューティクルが閉じた状態で施術できるのが特徴です。髪を無理に膨潤させることがなく、毛髪の断面の形状も円形をキープしたままくせをのばせます。ただし、髪質によっては酸性の薬剤が作用しにくいケースもみられます。
酸性、アルカリ性の薬剤どちらが優れているというものではありません。それぞれに特徴があるため、スタイリストさんと相談しながら自分の髪質やくせの状態に合うものを見極めることが大切です。
アルカリ性の薬剤は強くかかるため、くせが強い方に向いています。直線的なスタイルが映える、まっすぐなストレートが叶うでしょう。
酸性の薬剤なら、柔らかでナチュラルな質感が手に入ります。カラーを繰り返した髪にもかけられる場合が多いのもメリットです。

▼取材班・片桐
アルカリ性の縮毛矯正はまっすぐになる力が強いです。切りっぱなしボブやハンサムショートなど、カットラインを強調するスタイルにトライしたい方には、こちらが向いている場合もあります。
一方で、酸性ストレートは生まれつきのような自然な質感が魅力。縮毛矯正の悩みでよく挙がる、かけた部分・かけていない部分の境目が目立ちにくいのもうれしいポイントです。
どんな髪質の人に向いている?

写真は横浜の美容室 CLAIRE のスタイルより
酸性ストレートをとくに試してもらいたいのは、紫外線や摩擦、繰り返しのカラーなどの外的要因のダメージがある方です。
前述のように、酸性の薬剤はキューティクルを開かずに薬剤を浸透させるため、毛髪の成分の流出を抑えられます。そのため、通常の縮毛矯正は断られてしまうほどのハイダメージ毛の方も、施術できる場合が多いんです。
もちろん、傷みが激しい髪は断られるケースもあるため、カウンセリングでしっかりコンディションをみてもらったうえで美容師さんの判断をあおぎましょう。
ほかには、髪の栄養や水分量が減りデリケートな状態になったエイジング毛の方にもおすすめです。男性からも密かな人気があり、いかにも縮毛矯正をあてたようなストレートヘアが気恥ずかしいと感じる方にオーダーされています。
酸性ストレート施術のBefore/After集
酸性ストレート特有の質感がよくわかるBefore/Afterの動画を集めました!やわらかさ、ツヤのある仕上がりを、ぜひ目で見て確かめてください。
全体的にうねり・広がりがあるロングヘアが、スルッとした手触りに!
男性の間でも密かに注目を集める酸性ストレート。一見すると地毛のような自然な直毛になれるのが人気の理由です。
「とぅるん」と音がしそうな質感です。施術履歴や髪のコンディションにもよりますが、酸性ストレートなら、この動画のようなハイトーンカラーの髪でもかけられるケースがあります。
値段と施術時間は?

酸性ストレートにかかる費用と時間は!?
酸性ストレートの施術を受けるにあたり、料金と所要時間が気になっている方も多いでしょう。今回取材させていただいた美容室の例をご紹介します。
- BURROW
価格…カット+酸性ストレート+トリートメントで22,000円
時間…約2時間30分 - MEUZ
価格…カット+酸性ストレートで16,970円
時間…約2時間
両店ともお得なクーポンが用意されているので、詳しくはサロン紹介のページをご覧ください!同じ酸性ストレートでも美容室によって使用する薬剤や施術の工程が異なるため、メニューの料金・施術にかかる時間も変わります。上記は、あくまで一例として参考にしてください。
施術の頻度やもちはどれぐらい?

写真は大阪の美容室 unreve のスタイルより
酸性ストレートの施術の周期は、くせの強さによって異なります。一概には言えませんが、以下を参考にベストな施術頻度を見つけてください。
- くせが強い…3〜4ヶ月
- くせやうねりが目立つ…6ヶ月前後
- くせが弱め…8ヶ月〜1年
基本的に、一度酸性ストレートをかけた部分は半永久的にストレートの状態をキープできますが、美容師さんの腕や使用する薬剤、さらにはくせの強さによってもちは異なります。詳しくは、カウンセリングの際に相談してみてください。
酸性ストレートのメリット

酸性ストレートのメリットは⁉
酸性ストレートで施術をすることで、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、さまざまな美容室で縮毛矯正を試した編集部員のリアルな口コミ&アドバイスとともに、酸性ストレートの魅力を解説します。
「私も試してみようかな…」と迷っている方は、ぜひ参考にしてください!
ダメージに配慮しながら手触りのいいさらツヤ髪を実現

ダメージが気になるあなたにも!!
最大のメリットは、やはり髪のコンディションのことを考えた施術ができる点です。酸性ストレートの薬剤はキューティクルを閉じたまま成分を浸透させられるため、髪のコルテックスを埋める「間充物質」の流出を防ぎます。
間充物質は髪に弾力やツヤをもたらすため、さらさら・ツヤツヤのストレートヘアには欠かせません。また、髪の骨格ともいえる組織・フィブリルの状態も整えます。
ダメージに配慮しながら美髪ストレートになれるとの評判は、こういった仕組みからきているのですね。

▼取材班・片桐
縮毛矯正で髪が傷んだり、ピンピンの質感になってしまった経験がある方も多いはず。「もう二度とやらない」と考える前に、酸性ストレートを体験してみてはいかがでしょうか。
パーマやコテ巻きもOK!

BURROWで酸性パーマをかけた実際のお客様のスタイルです!
なんと、酸性ストレートは上からパーマをかけられます!クセや広がりをのばしてから、必要な部分にだけパーマで動きをつけるという施術ができるんです。ただし、パーマのタイミングは美容師さんと相談が必要です。髪への負担を考慮し、一定の期間を空けましょう。
また、コテやアイロンでアレンジを加えるのもおすすめです。柔らかい髪質に仕上がるためカールがつけやすく、アレンジも自在です。頑固なくせやうねりによって、これまで巻き髪を楽しめなかった方でも、ゆるやかなウェーブヘアになれますよ。

▼取材班・片桐
アルカリ縮毛矯正の場合、施術後1か月程度はコテで巻いてもすぐにとれてしまうのが悩みでした。酸性ストレートなら、その日の気分によってストレートヘアと巻き髪の使い分けができそうですね。
ちなみに、BURROWにもMEUZにも、酸性パーマのメニューが用意されているので、こちらも要チェックです!
酸性パーマについて気になる方は、以下の記事を参考にしてください。
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酸性パーマならウェーブヘアをもっと楽しめる?メリットとデメリットを徹底解説!
ブリーチ毛にも対応可能!ヘアデザインの幅を狭めない

カラーも楽しめる酸性ストレート!
縮毛矯正=派手なカラーはできない、と思っている方も多いでしょう。これまでは、ストレートヘアと好きな髪色のどちらかを我慢しなければならないというのが常識でした。
しかし、酸性ストレートは髪に必要な成分を流出させずに施術ができるため、これまで難しいとされていたハイダメージ毛やブリーチ毛にも、かけられるケースが多いんです。
もちろん、ダメージの度合いによってはできない場合もありますが、まずは美容師さんに相談してみるといいでしょう。

▼取材班・片桐
縮毛矯正をかけた髪にブリーチを希望して、断られてしまった経験がある方も多いのでは。デザインカラー全盛期の今、ストレート×カラーができるのは本当にうれしいですね◎
まっすぐにしたいけれど、同時にいろいろなヘアデザインも楽しみたい方には、酸性ストレートを検討してみてはいかがでしょうか。
不自然にならない!まるで地毛のようなストレートヘアに

縮毛矯正とは違う魅力がたっぷり!
薬剤の力でまっすぐのばすアルカリ性のストレートと異なり、酸性ストレートのキモは美容師さんのアイロンワークです。薬剤はマイルドに作用するものを使うため、髪の断面の円形を潰さず、ナチュラルな質感に仕上げることができます。
従来の縮毛矯正よりも柔らかい質感で、施術から時間が経ったときの手触りの違いに驚くはず!いわゆるピンと張った不自然なストレートではなく、ふんわりと丸みのあるシルエットが特徴です。
見た目もナチュラルで、施術後も扱いやすいとなれば、これまで縮毛矯正を敬遠していた方でも納得の美髪になれそうですね。

▼取材班・片桐
酸性ストレートをかけた髪は、「やわらかい」「さらツヤ」「地毛のようにナチュラル」などと表現されることが多いです。くせを伸ばしたいけれど、まっすぐすぎるのには抵抗があると…いう方は、ぜひ試してみてください!
酸性ストレートのデメリット

写真は名古屋の美容室 BUDDY HAIR ROOTS のスタイルより
酸性ストレートを受けるにあたって、やはりデメリットも気になりますよね。もちろん、まったくデメリットがないというものではありません。今回取材でわかったのは以下の3点です。
- 従来の縮毛矯正よりも時間がかかる
- 美容師さんの高い技術力が必要
- 自然な仕上がりのため、「とにかくまっすぐにしたい」という方は満足できないこともある
とくに重要なのは、酸性ストレートは美容師さんのスキルで仕上がりが左右されるということ。髪をのばす工程で登場するウェットアイロンやツインブラシは力のかけ方が非常に難しく、熟練の美容師さんでも練習が必要な技術です。納得の仕上がりを手に入れるためには、「酸性ストレートが得意」と打ち出しているサロンで受けるのがおすすめです。
また、ゆるやかに作用する薬剤を使ってくせを伸ばすため、従来のアルカリ縮毛矯正と比較すると、施術時間が長くなるというのも心得ておきましょう。
髪質やなりたいスタイルによって酸性・アルカリ性ストレートのどちらが向いているかは異なるので、カウンセリングで相談してください。髪質によっては、酸性の薬剤だとくせが伸びないケースも見られます。
急速に導入店が増えている酸性ストレートですが、取り扱いしていない美容室もあります。そのため、事前にメニューの確認が欠かせません。

▼取材班・片桐
酸性ストレートの仕上がりは、担当の美容師さんの腕にかかっている部分が大きいので、美容室選びは慎重にしたいところ。仕上がり写真を多く掲載しているサロンや、おすすめのメニューとして打ち出しているお店なら安心ですね。
BURROW・MEUZ以外にも、全国には酸性ストレートを体験できる美容室があります。お近くの酸性ストレート取り扱い店は下のボタンからチェック!
酸性ストレートと酸熱トリートメントの違い

酸性ストレートと酸熱トリートメントの違いとは⁉
酸性ストレートとともに、多くの美容室に導入されている「酸熱トリートメント」。名前が似ているので混同しやすいですが、それぞれ別の施術です。
酸熱トリートメントは、グリオキシル酸などの酸を配合したトリートメント剤と、ヘアアイロンの加熱によって毛髪内部に一時的な結合を発生させます。グリオキシル酸とアミノ酸がつながることでタンパク質などの流出を防ぎ、髪の疎水性(水を弾く力)を高める施術です。
酸性ストレートと異なり、強いくせをまっすぐにする力はありませんが、ダメージや加齢によるうねり・広がりが気になる髪を、まとまりやすくツヤのある質感へと導きます。
ヘアサロンによっては、縮毛矯正の施術の間の期間に酸熱トリートメントをはじめとする髪質改善をおすすめしているところもあります。
酸熱トリートメントについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください!
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酸性パーマならウェーブヘアをもっと楽しめる?メリットとデメリットを徹底解説!
酸性ストレートのおすすめスタイル集
美容業界では、新技術として注目を集め始めている酸性ストレート。トレンド感度の高い美容室が続々と導入しています。
ここでは、全国の上質なヘアサロンのなかで、酸性ストレートのメニューを提供しているおすすめのお店やそのスタイル写真を一挙にご紹介します!お住まいのエリアにある、すてきなサロンとの出会いに役立ててくださいね。
酸性ストレートならここにおまかせ!今回の取材協力サロン

酸性ストレートを安心して試せるお店をご紹介!
今回の取材に全面協力いただいた美容室をご紹介します!
髪のダメージに配慮した縮毛矯正剤で施術する酸性ストレートは、薬剤の調整やアイロンワークが難しいメニュー。だからこそ、確かな技術のあるヘアサロンを選びたいところですが、こちらの2店舗なら安心してお任せできるでしょう。
縮毛矯正はもちろん、カットやカラーなどの技術にも定評があります。理想の髪質が手に入った末には、憧れのスタイルに思う存分トライしてください!
札幌で「本物」志向の方に選ばれているBURROW

札幌で人気の BURROW !
活気あふれる札幌の大通エリアに新進気鋭のスタイリスト・キハラ シンゴさんがオープンさせたのが美容室「BURROW(バロウ)」。ハイクオリティな美容室が集う札幌の中でも技術とデザインセンスを持ちあわせたヘアサロンとして注目されています。
骨格のフォルムをきれいに見せるカット技術にファンが多く、髪質やシルエットの悩みを解消しながらも、今っぽさのあるトレンドスタイルに仕上げてもらえるのがうれしいところ。「ナチュラルモード」をコンセプトにしたヘアデザインは、おしゃれ好きの間で評判です。
大阪のサロン激戦区・南船場で髪質改善が大人気のMEUZ

大阪・南船場で髪質改善が人気の MEUZ !
松田 佳朗店長が率いる「MEUZ(ミューズ)」は、数々の有名店が立ち並ぶ大阪・南船場でひときわ存在感を放つ美容室です。「ここに来れば髪がきれいになる」ともっぱらの噂で、とくに頭皮・髪質改善のメニューの充実ぶりには目を見張るものがあります。
丁寧な工程で仕上げるオリジナルの髪質改善トリートメントや、関西でも指折りと噂されるほどの腕前のヘッドスパなどが揃っており、ヘアケアにこだわりのある女性が何度も通いたくなること間違いなしです。
BURROW・MEUZ以外にも、全国には酸性ストレートを体験できる美容室があります。お近くの酸性ストレート取り扱い店は下のボタンからチェック!
酸性ストレートで、ナチュラルな美髪を手に入れよう!

ナチュラルなストレートヘアが楽しめる!
「繰り返しの縮毛矯正で髪が傷んでしまう…けれど縮毛矯正をしなければクセがどうにもならない!」「本当はカラーやパーマも楽しみたいのに、ストレートをしているから我慢しなきゃいけないの?」
こんな悩みを抱える方にとって、酸性ストレートは心強い味方です。これまでの縮毛矯正と違い、髪を膨潤させずに薬剤を浸透させることでさらさら感や柔らかさが手に入ります。ストレートの強さが程よいので、自在にヘアアレンジやコテ巻きができるのもうれしいところです。
酸性ストレートで、一度体験したらくせになること間違いなしのナチュラルな美髪に変身しましょう!
▼札幌の美容室・BURROWスタイリスト キハラさん
BURROWのオーナー・キハラさんは、髪質や骨格のお悩みを見事に解決に導くスゴ腕の持ち主◎サロンではトレンド感のあるウルフ×パーマなどのスタイルに力を入れており、男女を問わずおしゃれ好きから支持されています。