【保存版】経営者が知っておきたい美容室集客の基礎知識&オススメ集客サイト7選!
リピーターのお客様で毎日予約がいっぱい!という状況でない限り、常に美容室にとって必要な「新規集客」。特にオープン直後や人気スタイリストの独立後などはより力を入れたいものです。ここでは新規集客に特化して、美容室の経営者様向けに情報を発信していきます!
はじめに
美容室を取り巻く状況
[表1] 全国の美容室数の推移
平成29年度末(2018年3月)の時点で、届け出のある美容室数は247,578軒。
美容室経営に携わる方なら、日本の美容室が多さはご存知かと思いますが、やはり非常に多い数字です。
しかも、その増加数も1年で約3,000軒〜4,000軒と相当な勢いで増えています。
[表2] 全国の美容師数の推移
従事する美容師の数も増え続けています。こちらも増加数は年によってバラつきがありますが、かなり増えています。
[表3] 美容師が減少した県/増加した県/美容室が減少した県
ただ、美容室が減少した都道府県もあります。秋田県、和歌山県、宮城県、青森県と東北を中心にした4県です。そして美容師数は全国9県で減少しています。こちらも比較的東北が多いですが、東京に隣接した埼玉でもわずかに減少しているというのが驚きでした。
逆に増えているのは東京、千葉、福岡の3都県。都市部が目立つので、人口推移と同じで都市部に一極集中していることが伺えます。
データは厚生労働省ホームページ 平成29年度衛生行政報告例の概況より(調査日:2019年5月16日)
美容室の増加、志望者の減少、その背景にあるものとは?
いわゆるカリスマ美容師ブーム(1999年〜2000年)の際に美容を志した15歳の若者が、美容学校卒業後に10年修行をして自分の店を持つとしたら、出店は2015年。新規オープンの美容室オーナーとお話をすると実際35歳前後であることが多く、長年抱いてきた夢が形になっている時代なのだと感じます。
[表4] 美容師国家試験受験申込者数の推移
しかしながら、「美容室志願者が減っている」という話も耳にします。
美容師数のデータを見ていると、全体で見れば増加傾向ですが、公益財団法人理容師美容師試験研修センターホームページで過去の国家試験申込者数を見てみると、盛り返す年もあるものの、トータルするとここ10年で1万人近く減少していることがわかります。(参照日:2019年6月14日)免許を取ってもアイリストの道に進む場合や、デビューを待たずに離職してしまう数も少なくないため、純粋な「美容師」として残っていく数は更に少ないでしょう。
このような背景には、ブームが落ち着いたこと、そして単純に少子化の影響が顕著に出てきたことなどがあると考えられます。少しずつ変わってきていると感じますが、「美容師という職業は激務」「美容師の平均的な給与は他の職業と比べると低い」といった情報が美容師を志望するよりも前に聞こえてくる状況もあるのかもしれません。
こうした状況を踏まえると、1サロンあたり美容師2〜3人までの小型サロンが軒を連ね、人材の輩出に貢献してきた地元密着の美容グループなどはますます人材の獲得が難しくなるのではと予想されます。実力ある美容師のフリーランス化、低価格サロンの台頭など美容業界は常に動いていますが、お客様を「美容室」につけるのか「美容師」につけるのか…経営者側がどう動くべきかも問われています。
今回は生存戦略の一つとして「新規のお客様をどう集客するか?」に特化した内容をお届けします。
美容室集客サイトへの掲載
美容室集客サイトってどんなもの?
手軽に情報をユーザーの元へ届けられる美容室集客サイト。
トップバッターであり、この記事の大本命。私たちとしては、これから新規集客を頑張りたい!という方にまずオススメしたいのが「美容室集客サイト」への掲載です。
こちらはサイトに情報を掲載するという形ではありますが、もちろんウェブ制作の知識は不要で、ブログのように「検索上位表示」を目指して努力する必要もありませんし、SNSのように「いいね!」の数を増やすよう画策する必要もありません。
記事の内容を自分で考えられたり、専任のライターさんに依頼できたりとタイプは様々ですが、美容系のポータルサイトの一角を借りて、自分のお店の情報を掲載するというのが一般的な美容室集客サイトの形態です。課金方式も様々で、毎月決まった額を支払うこともあれば、予約が入ったらいくら、という成果報酬型もあります。
集客サイトを運営している企業は、いわば美容系広告のプロ。餅は餅屋と言いますが、髪を切りたい方が美容室に行くように、新規集客を考えるなら長年美容室集客をメインに行っている企業に依頼するのがオススメです。
美容室集客サイトのメリット・デメリット
日夜広告の専門チームが切磋琢磨してサイトの質を向上させています。
ネットの知識が特にない一人の人間がSNSでバズったり、検索で上位表示を狙うというのはかなり難しいもの。美容室集客サイトなら、広告のプロがあなたの美容室に人が来てくれるよう代わりに宣伝をしてくれるので、その点は大きなメリットです。
デメリットを挙げるなら、当然ですが「お金がかかる」ということでしょうか。
月額にしろ成果報酬にしろ、代わりに宣伝をしてもらう対価として費用が発生します。ただ、多くの場合は支払い以上にお客様が来てくれるという効果が見込めるため、必要経費として割り切った方が良いでしょう。
対価を支払ったのにお客様が来ない…というのが最も残念なパターン。デメリットを挙げるならここになるでしょう。美容室集客サイトには、これまでに紹介してきた様々なツールと同じく、個性があります。自分がどんなサロンを運営しているのか、どんなお客様を呼び込みたいのか…それに応じてサイトを選び、お客様に「届く」文面や写真を用意することが、高い費用対効果をもたらすのに重要になります。
美容室集客サイトを徹底比較
日本には、現在いくつもの美容室集客サイトが存在しています。もしかしたら、全く視野に入れていなかったサイトもあるかもしれませんね。以下でその特徴を紹介していくので、それぞれの強みを知り、お店に合った形で利用して頂ければと思います。
ホットペッパービューティー
画像引用元:ホットペッパービューティーの「全国の美容院・美容室・ヘアサロン検索・予約」ページより。参照日:2019年6月27日
言わずと知れた美容室集客サイトの最大手で、全国に展開しています。元々は紙媒体であるフリーペーパーからスタートしましたが、現在はウェブ予約の手軽さもあり、ウェブサイトやアプリを使う方が非常に多くなっています。掲載サロン数が多く、「クーポン値引きがある」「ヘアカタログが充実している」「検索で出てくる」「24時間予約システムがある」「ポイントが貯まる・使える」「口コミ機能で判断できる」といった点でも好まれています。
楽天ビューティー
画像引用元:楽天ビューティーのトップページより。参照日:2019年6月27日
楽天ビューティーは、「楽天市場」「楽天トラベル」など、楽天グループ共通の「楽天スーパーポイント」が貯まる・使えるのが特徴のサイトで、全国に展開しています。こちらもホットペッパービューティーと同じように、アプリやウェブ予約などの仕組みが発達していたり、安価で利用できる「スペシャルメニュー」(クーポン)が用意されていたり、キャンペーンで楽天ポイントが何倍も溜まったりと、お客様にとっての使いやすさの工夫がされています。
BEST SALON REPORT(ベストサロンレポート)
画像:ベストサロンレポートのトップページより。参照日:2019年6月27日
手前味噌ながら、ぜひ知って頂きたいのが私たちの運営しているベストサロンレポート!
ベストサロンレポートは、札幌・大宮・表参道・銀座・吉祥寺・横浜・名古屋・大阪・京都に展開する美容室紹介サイトです。上質な美容室だけを掲載し、1軒1軒しっかりとインタビューを行い、「どんな想いでどんな技術を、どんなスタイリストさんが提供しているか」という部分にフォーカスしているのが最大の特徴。
お店によってはクーポンを用意している場合もありますが、ユーザーには価格よりも「長く通えるかどうか」で選ぶ大人世代の方が多いため、むやみに値引きをする必要はありません。最近ではBSR PRESSというメディアもスタートし、美容レポーターやベテラン美容師がお役立ち記事を発信し、アクセス数を獲得しています。
OZmall(オズモール)
画像引用元:OZmallの「おすすめの美容院・美容室│OZmallのヘアサロン予約ページ」より。参照日:2019年6月27日
OZmallは、「心ときめく”おでかけ体験”」をテーマに、東京・神奈川・千葉・埼玉と首都圏の美容室を紹介しています。美容室によってはOZmall限定プランも用意されており、エリアだけでなくプランや美容室の特徴からお店を選ぶことができるのも特徴です。美容室の他、ネイルやまつげ、鍼灸サロンや皮膚科・婦人科まで同じサイト内から検索することができ、それぞれweb上から予約が可能です。
minimo(ミニモ)
画像引用元:minimoの「美容室・美容院を予約」より。参照日:2019年6月27日
minimoは、全国をカバーする「サロンスタッフ直接予約アプリ」。「美容室」ではなく「美容師」の方に直接アプローチできるのが特徴です。ベテラン美容師の方が特別価格や特別プランを打ち出している場合もありますが、経験を積みたいスタイリストの方が格安で「カットモデル」や「カラーモデル」の募集を出していることもあります。ユーザーにとっては安価で施術を体験でき、お気に入りのスタイリストを見つけられる場であり、美容師にとっては経験を積んだり予約の隙間を埋められて、「自分自身」を売り込めるマッチングの場となっています。
eparkビューティー
画像引用元:eparkビューティーのトップページより。参照日:2019年6月27日
全国で予約・順番受付のシステムや病院の口コミサイトなど様々なジャンルを展開するepark。中でもeparkビューティーは美容室に特化していて、「ヘアカタログ」や「予約数ランキング」、髪の悩みを美容師に相談できる「お悩みホットライン」などから気になる美容室を見つけることができます。また、eparkでは他のサイトよりも価格が高い場合は返金を行う「最低価格保証」や、サロンの施術に満足できなかったら全額返金を行う「全額返金宣言」といったサービスも行っています。
Beauty navi(ビューティーナビ)
画像引用元:Beauty naviのトップページより。参照日:2019年6月27日
ビューティーナビは、主に関東・東海・関西を中心に美容室・美容師・ヘアスタイルの検索、予約ができるサイト。美容室以外にもまつエクやエステなどの情報も掲載されています。お店情報の他、ヘアスタイルや美容に関するトピックス(読み物)が掲載されていたり、表参道にある実店舗で美容に関するイベントを開催するといった取り組みもあり、サロン予約に限らず幅広く展開しています。
いかがでしょうか?集客を「美容室」でするのか「美容師」でするのか、「価格やスタイル」でするのか「想い」でするのかなど、それぞれのサイトに様々な特色があることがお分かり頂けると思います。
次項からは「美容室集客サイト」と組み合わせて行いたい新規の方の集客方法をご紹介します!
既存のお客様に紹介してもらう
仲の良いお友達にお店の情報を伝えてくれるチャンスがあるかも。
次はアナログ系集客方法の基本、お店を気に入ってリピートしてくれている既存のお客様にご家族やお友達を紹介してもらうということ。すでにお店の良さを実感しているため、いかにその方が広い人間関係や拡散力を持っているかにかかってくる手段ですね。
「いい!」と思ったものを人に勧めずにはいられない気質の方は一定数いるものですが、そうではない方をも「紹介」という行為に向かわせるものがあるとしたら、いわゆる「紹介割」や、「感動できる体験」ではないでしょうか。
その上スタイルの再現性が高ければ、自動的にお客様が広告塔のような役割を担ってくれます。
ただ、「紹介割」というのは単に1度きりの割引。個人的にはそれよりも、「他にない素晴らしい体験が行くたびにできるのであれば、お金を払ってでも行ってみたい。親しい友人が言うのならなおさら!」と思ってしまいます。
自分が紹介する立場でも、店内の雰囲気がシンプルで、メンズ向けのメニューも充実していれば夫を連れて行くかもしれませんし、お試し感覚で様々なヘッドスパが追加できるならリラクゼーション好きの友達に話したくなってしまうと思います。また、少々値が張っても「自分のためにプロの方がここまでしてくれた」という価値を感じたなら、必ず大切な人に話したくなります。
紹介カードや紹介割引の工夫というのは、あくまでその土台があった上でのテクニック的な話であり、お客様にとっても「きっかけ」に過ぎません。既存のお客様の満足度が100%以上に達すれば、自動的に一定数のご紹介が入るのではないかと思います。
チラシ
どんな情報を盛り込み、どんなデザインにするかはあなたのセンスの見せ所。
新規集客の方法として浸透しているチラシ。
情報化時代に残る超アナログな集客手段ではありますが、アナログだからこそ手作りにこだわることもできますし、手渡しなら誰に渡すかを取捨選択できるので、ターゲッティングの自由度も高いといえるかもしれません。手書き+コピーで安く作ることもできますが、お金をかけようと思えばいくらでも制作費用が跳ね上がってしまうため、特にオープン直後などは全体の費用とのバランスを考えることが必要です。
最も重要なのは「チラシの中にどんな情報を盛り込むか?」ということ。小さな紙の中にあれもこれも…と詰め込んでいると結果的に記憶に残りづらくなってしまいます。ちなみに、私たちが広告を行う際に常に大事にしていることが3つあるのでご紹介します。
ターゲットの幅を広げすぎない
まず、「ターゲットの幅」について。
後述するFacebookなどSNS広告では、広告を出したい対象者を「性別」「年齢」「美容に関心がある」など細かくターゲッティングできるのですが、チラシにおいてもこうした対象者のイメージを膨らませておくのは重要です。
もちろん、どんな性別・年齢の方が来ても満足させられる!というのは大切なことなのですが、あえて「このチラシ、私のために作ってくれたの?」と思ってもらえるような層に狙い撃ちするのも広告的な視点では大切です。
自分たちの売りを明確にする
つぎに「売り」ですが、「カットもカラーもパーマも全部得意!」という方であったとしても、ターゲットと同じく1枚のチラシ上ではあえて絞り込みを行うのが効果的だと思います。ただ、1人で運営しているお店などで全てのこだわりを伝える必要がある場合は、逆に「1人である」ことにフォーカスし、メニュー内容はさらっとまとめる位が丁度良いでしょう。つまり要点を絞り、「いっぱい書いてあったけど忘れちゃった」と思われる状況だけは避けましょう。
ビジュアルに力を入れる
カラー印刷であればなおさらですが、見た目の力は偉大です。お店やスタイル写真の雰囲気をそのままに伝える素晴らしいチャンスなので、ぜひ、いずれかの写真は入れたいところ。モデルさんが若くトレンド感があるなら「あ、なんか今っぽい美容室だな」という印象を受けますし、ナチュラルな雰囲気の大人女性がメインなら「主婦の私も通いやすそう」と思ってもらえるでしょう。スタッフ全員の写真が載っていれば、行く前からイメージを掴むことができるので安心感が伝わるかもしれません。
また、ビフォーアフターの写真も強力です。視覚的に効果をアピールできるので、もし素材があれば掲載してみてはどうでしょうか。
広告のごく基本ではありますが、上記の3つを守ってチラシを作れば「伝えたい人に伝えたいことが伝わる」ものができるはず。身近な人にチェックをしてもらいながら、効果の高いチラシを作りましょう。
ただ、チラシの場合、手渡しやポスティングなど配布に労力が必要なのがマイナスポイントではあります。今の時代、ご近所数百メートル内のみだけでなくウェブの力を使えば手間を抑えてグッと商圏を広げられる可能性も。チラシはサロンの「らしさ」が伝わる手段ではありますが、オープン直後、キャンペーン時などに絞り込むのがいいかもしれません。
無料ウェブツールの活用
次に触れるのは(基本的に)無料で利用できるウェブのツールです。ウェブサイトも無料で作れるものはありますが、今回はウェブサイトは基本的に制作費用がかかるもの、と捉え、項目を分けました。無料の範囲のウェブサイト作成はどちらかというと下記の「ブログ」に近いと思います。
では一つ一つ見ていきましょう。
ブログ
手軽にサロンの日常を伝えられるブログ。開設している方も多いですね。
簡単に日記形式のサイトが開設できるレンタルブログを利用するのはもはや当たり前の風景になりました。レンタルブログはドメインやサーバー(ウェブ上の住所やデータの置き場所)を運営会社に借りるタイプのウェブサイト。簡単に開設ができ、無料の場合が多いですが、その分広告が表示されたりという制限もあります。
アメブロってどうなの?
FC2、はてな、livedoor、LINE BLOG、Tumblrなど様々な種類がありますが、美容師の方を始め、個人事業主の方はAmebaブログ(アメブロ)を使っていることが多いと感じます。アメブロは、ユーザー同士が繋がるための機能(いいね!やぺた、フォロー等)が豊富なため、一昔前は新規集客に有効であると言われていました。(ちなみにSNS的な機能が多いアメブロですが、実際アクセス解析ツールではSNSと認識されているようです)
しかし現在は、検索での弱さなどからアメブロは新規集客には向かないと言われることが増えています。
なぜ検索が多いかというと、先ほど出てきたドメイン(ウェブ上の住所)を自分で選ぶことができないから。例えばベストサロンレポートはbestsalonreport.jpというのがドメインであり、これを入力すればすぐにジャンプすることができます。しかし、アメブロでアカウントを取得すると、必ずameblo.jpというドメインの後につけたいドメイン名が来ることになります。
Googleは検索結果に1つのドメインだけではなく、様々なドメインから集めた有用な情報を掲載したいので、アメブロのページが検索結果を埋め尽くすということがなくなっているのです。つまりそれだけ競争率が高まってしまうということですね。
また、2018年12月までは商用利用がNGでした。それまでもこっそり商用していた方は非常に多かったのですが、運営側によるアカウント削除なども起き、離れていった方も多いようです。アメブロに関しては、商用利用が解禁になり、今後どうなるか?といったところですね。
現在集客に成功している方はともかく、これから集客のためにブログを始める!という方にはアメブロはオススメしづらいかな…というのが個人的な意見です。検索で出にくいことや、操作性の面を考えると、無料ブログツールを使うにしても、他のサービスと見比べた上で考えてほしいと感じます。
今主流のブログツールって?
ではどのサービスがいいの?ということになりますが、現在の主流は「ブログやるならWordPressで自作しよう!」というもの。WordPressとは、上記で紹介したレンタルブログではありません。日記形式のブログから企業ウェブサイトまで作れてしまう自由自在なソフトウェアです。何を隠そう、ベストサロンレポートもWordPressで作られています!
サーバーやドメインを自分で借りなければならないというハードルはありますが、少し勉強すればそう難しくはありません。独自ドメイン(例:◯◯(自分の名前).com)、つまり自分のブログを好きなアドレスにすることもできてしまいます。難しい知識がなくてもとりあえずスタートできるように様々なテーマも用意されているので、最初の設定だけこなせば後は他のブログサービスのように日記を書き溜めていくことができます。
無料レンタルブログと違うのは、WordPressの場合はサーバー代・ドメイン代に若干の費用がかかるということ。安いものを探せば、サーバー代月500円、ドメイン代年間1,500円程度なので、必要経費と思えばそんなに高くはありませんが…。
独自ドメインなので、良質な記事を書けば検索に強くなり、集客に直結します。また、広告も出ないのでユーザー側の使いやすさも良いです。やる気さえあればお店のコンセプトやメニュー、アクセスのページなども別途作成し、自社ホームページに転向することも可能です。
ただ、美容室のサイトというとオシャレな外観にしたい方も多いはず。デザインに凝ったサイトを作るとなると、それなりにweb制作の知識が必要になります。カスタマイズの途中でタグのミスなどがあると一気にページが真っ白になってしまったり、変な余白ができてしまう…といったこともないとは言えません。
ユーザー同士で問題を解決できるフォーラムがあったり、質問サイトもあったりはするのですが、日々美容室の経営に追われながらサイト運営もするとなると、ITが好きなタイプの方以外は少し難しいかもしれません。それでも魅力あるツールなので、興味のある方にはぜひ試して頂きたいです。
これから無料でブログを始めるなら?
ウェブの知識は全然ない!勉強する時間もない!それでもこれからブログを開設したい、という方にオススメするなら、はてなブログの有料版やライブドアブログになるでしょうか。いずれも独自ドメインの設定ができ、やる気になればブログの見栄えをカスタマイズすることも可能です。
はてなブログは、有料版(2年コース加入時で月600円〜)のみ広告非表示、独自ドメインの設定が可能。少し勉強する余裕ができれば、ブログ記事とは別にメニューページなども作成できます。
またはてな独自のブックマーク機能があり、多くの方がブックマークすると「はてなブックマーク」というサイトに掲載され、いきなり記事がバズる(アクセスが集中する)可能性があります。(※最近は個人ブログがいきなり有名にはなりにくい、更新しても新着エントリーにカウントされないという説もありますが…)
ライブドアブログは、2015年に有料版を撤廃。有料版の機能が無料で使える(独自ドメインOK、PC版広告非表示)のが特徴です。ただ、スマホ版は広告が出てしまうのでユーザビリティ的にはイマイチ…。特に、アダルトな漫画やダイエットの広告などが出てくると個人的にはゲンナリしてしまいます。ブログのカスタマイズも可能ですが、スマホ版にはあまり反映されないのも難点。今はスマホで情報収集する方がほとんどなのでこの辺りは意識すべき問題かなと思います。
ブログのメリット・デメリット
まずはお店の魅力が伴っていること、そして使い勝手も大事なポイントです。
ブログのメリットはやはり、施術・スタイル・日常…などなどお店の最新情報を発信できることにあります。最近は髪に関するお役立ち系の読み物をブログで発信して集客する美容師さんも多いですね。ここまでブログに関して色々と書きつらねましたが、最も大事なのは「有益な情報を発信すること」「そもそものサロンが魅力的であること」でしょう!
読みたい情報が書いてあれば、少々広告が大きかろうが操作性が悪かろうが何度も読みに行くものです。ただ、キッカケとしてのデザインや使いやすさもやっぱり無視はできない!「既存のお客様に紹介してもらう」で述べた紹介カードや割引のようなものです。見た目やキッカケが全てではないけれど、それもやっぱり大事です!難しいですが…。
というわけで、やっぱりこれからブログを始めるなら少々ハードルが高くてもWordPressで自力開設をオススメしたいです。想いの詰まったサロンのことを、余すことなく書けるあなただけのブログ。最初はシンプルな状態でも全然いいと思います!少し余裕がある時に手作りで少しずつ素敵にしていけば、きっとお店の魅力や人柄が伝わるでしょう。
SNS編①Facebook
[表5] Facebook利用率
ここからはSNS編です。まずご紹介するのはFacebook。総務省「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」(参照日:2019年5月22日)によると、全年代平均31.9%で推定利用人数4041万人と、シェアの大きいSNSです。
年代別に見ると、20代の利用率が最も多く、30代・40代が次ぐ形です。いわゆるF1層・F2層を取り込みたい方にとっては活用の手立てがあるといえます。
Facebookでできること
では、どうやってFacebookを新規集客に活用するか?というと、Facebookページ(企業用ページ)の作成が基本になるでしょう。友達のニュースフィードが流れてくる個人ページと違い、Facebookでは企業・店舗・商品に特化したページを作成し、メニューや営業時間を知らせることができます。お客様がレビューを投稿できたり、ボタンひとつで電話をかけたりメッセージを送ったりできる機能もあります。
Facebookページは個人ページのように投稿も可能なので、当日の空き状況、新商品や新メニューのお知らせなどに活用している美容室が多いです。外部のブログやInstagramなどと紐づけ、そちらでの投稿を自動的にFacebookに反映させることも可能。とても便利なツールです。
Facebookのメリット・デメリット
有益な情報をきちんとユーザーに「届ける」ことが大事です。
ある程度余裕のある大人世代にアプローチするなら、Facebookは有用な発信手段。これまで説明したような「Facebookページ」「グループ」「イベント」「広告」などを利用すれば、普段知り合えない層にまでサロンの名前を知ってもらえるかもしれません。
ただ、大きな問題点としては、決して検索に強くないということが挙げられます。例えば、Googleで「地名+美容室」などで検索してもFacebookの情報は1ページ目には出てきません。もう行きたい美容室が決まっていて「地名+サロン名」などで検索したとしても出てこないことすらあります。まだ見ぬお客様に有益な情報を伝えるべく、良質なコンテンツをコツコツFacebookで発信しても、何と検索エンジンには「検索に出すべき情報」と認識されないようになっているのです…。
「じゃあFacebookやる意味ないんじゃない?」と思われる方もいるかもしれませんが、決して無駄ではありません。サロンのFacebookページはしっかり作っておいて、あとは外部サイトの投稿が自動投稿されるよう設定しておく。余力があれば時々Facebookでしか流さない情報を流す…という使い方をすれば、十分「生きているページ」だと認識されるはずです。
SNS編②Twitter
[表6] Twitter利用率
文字での情報が主体になるSNS、Twitter。全年代平均利用率は31.1%、推定利用人数は3940万人。20代では、Facebookの利用率52.3%を抜く70.4%と非常に高くなっています。10代も67.6%と高い利用率ですが、次に多い30代になると31.7%と、一気に低くなってしまいますが、こちらも余力があるなら運用して損はないでしょう。
Twitterを新規集客に活かすのであれば、Facebookよりもこまめな投稿が求められるでしょう。Facebookは基本的に相互フォロー状態である「友達」のフィードが流れてきますが(「フォロー」のみ行うこともできますが、ややハードルが高い気がします)Twitterの場合は勝手にフォローしてもそれほど違和感はありませんし、何より「公開範囲」が基本的にオープン、という違いがあります。(鍵をかけることもできますが、お店の宣伝をしたい方が投稿を見えなくすることはまずありませんよね。)
Twitterでできること
Twitterのメリット・デメリット
スピード感のあるTwitterにはいつも新しい情報が投稿されます。
手軽に「いま」を発信できるSNSであるTwitter。Facebookよりも「速報感」があるので、その日の最新情報を流すには最適です。
デメリットを一つ挙げるとしたら、思いつくのは「炎上しやすい」媒体であるということ。コンビニや飲食店でアルバイトをしている若者が、不衛生な悪ふざけをして多くの人の反感を買ったニュースはTVなどでも広く取り上げられました。
お得な情報や美容室の日常を平和につぶやくだけならほとんど心配はありませんが、「政治」「ジェンダー」など特定の価値観が出やすい内容や、コンプライアンスに関わる内容のツイートは、気をつけるに越したことはないでしょう。
実例 Twitterで集客に成功したネパール・インド料理店
一つ、Twitterを通して爆発的にお客様が増えた飲食店の実例を挙げたいと思います。
実際のツイートがこちらですね。
おはなみ きました。おうちから もってきた ごはんたべってます。
ネパールじんは おはなみ すきです。ネパールじんは だいたい パリピです。 pic.twitter.com/mpBLq62seG— 本格ネパール・インド料理サラムナマステ (@salamnamaste01) 2018年4月1日
この場合は「面白い」「かわいい」という感想から「次のツイートへの期待」が生まれ、短いスパンでしっかりTwitterの運用を行ったために成果に結びついた、という形です。もしかするとお店の方は「運用」という概念で動いていないかもしれませんが…。
このように多くのフォロワーを獲得してしまえば、即「予約の取れない美容室」になることも夢ではありません。まれな例ではありますが…。
ただ、Facebookと同じようにSNSはサブ的な集客ツールと考え、「既にあなたの美容室に興味を持っている人」が補足的に情報を知ることができる場所として、よりリアルタイムな内容(その日の予約可能時間、新メニュー、お客様スタイルなど)をつぶやいていくという形でまずはOKだと思います。
SNS編③Instagram
[表7] Instagram利用率
お次はInstagram。こちらは写真とビデオに特化したSNSで、全年代の利用率平均は25.1%、人口に直すと3180万人となります。年代別で見ると最も多いのが20代で、52.8%の利用率を誇ります。年齢が上がるにつれ利用者が減っていきますが、「若い子のためのツール」と切り捨てるのは早計です。
Instagramでできること
お店のアカウントにはヘアカタログ、個人アカウントには日常風景…とアカウントを分けるなど、アカウントごとの投稿内容に統一感を持たせるのがポイント。ずらりと可愛いヘアスタイルや「映える」写真が並んでいれば、それだけで「次の投稿も見たい!」とフォローする方は多いはずです。実際、Instagramでたくさんのお客様が集まっているという美容師さんもいます。美容室ではありませんが、数千万単位の商品の注文がInstagramの投稿を通じて入るという方の話を聞いたこともあります。
Instagramの場合、Facebookの「シェア」やTwitterの「リツイート」の代わりにハッシュタグが拡散を担っています。そのため、全然知らない人からも気軽に「いいね!」が押されることが最も多いSNSだと感じます。
SNS編として3つご紹介してきましたが、美容室でこれから始めるという方に一番オススメしたいのはInstagramです。オシャレな写真を毎回発信…というのは大変かもしれませんが、写真はかなり多くの情報量を秘めています。集客を無料で頑張りたい、という方にぜひチャレンジして頂きたいです。
Instagramのメリット・デメリット
Instagramにはオシャレな写真がもりだくさん。
ビジュアルを全面に打ち出せるため、美容師さんには特にオススメしたいInstagram。中にはInstagramのみでほぼ集客している!という方もおり、工夫次第では強力な集客ツールになってくれるSNSです。強いてデメリットを挙げるなら、「FacebookやTwitterのようなシェア機能がない」ということになるでしょうか。専用のアプリなどを使えば、他の人の投稿を自分のタイムラインで再掲することもできなくはありませんが、自分の投稿をフォロワーの人に見てもらうのが基本です。
また、Instagramの場合2つ以上のキーワード検索はできないというのがネックです。そのため、美容室の投稿では「#○○(地名)美容室」という風にキーワード同士をくっつけて一つのハッシュタグを作り、拡散を狙うことが多いです。
SNS編④LINE公式アカウント(旧:LINE@/ラインアット)
最後は日本のSNSシェアナンバーワンのLINEによる、商用利用可能な公式アカウントをご紹介します。こちらは、私たちが普段使っているLINEとはまた違うもので、企業や店舗のLINEアカウントを開設可能。最も安いプランは無料で使うことができるので、まず登録してみるのもオススメです。
※以前はLINE@という名称でしたが、2019年4月よりLINE公式アカウントに統合されました。
ここで、そもそものLINEの利用率もご紹介しておきましょう。
[表8] LINE利用率
全年代の利用率は75.8%で約9604万人と、今回取り上げるSNSの中で最も大きなシェアとなっています。20代、30代では利用率が90%を超えており、かなり日本人の生活に馴染んでいます。一応SNSではありますが、特定の相手とメッセージのやりとりや通話をするコミュニケーションツールとしての側面の方が強い気がします。
このように圧倒的シェアを誇るLINEですが、LINE公式アカウントは通常のLINEとは違い、主にB to Cでビジネスを行っている方にはピッタリの機能です。ほとんど全ての機能を無料で使うことができるのも魅力。まずはLINE公式アカウントでどんなことができるのかを以下でご紹介します。
LINE公式アカウントでできること
LINE公式アカウントのメリット・デメリット
ユーザー数の多いLINEを新規集客にも活用できる「公式アカウント」。
ほとんど全ての機能をほぼ無料で使えるLINE公式アカウントは、メリットの多いツールです。
ただ、デメリットを挙げるとしたら、無料で使えるフリープランの場合「メッセージの送付数」に月1,000通までという上限があること。ただ、月5,000円のライトプランなら15,000通まで送付可能、スタンダードプランなら月15,000円で45,000通送付可能なので、まずは無料で始めて効果を感じたらランクアップという形でも良いでしょう。(ちなみに、ライト・スタンダードなら料金を支払うことで追加メッセージを送れますが、フリープランではそれができません。)
また、他のweb予約ツール利用時にも言えることですが、LINEと他の集客サイトを合わせて利用しているとダブルブッキングになりかねないので、双方のお客様にスムーズに来店してもらえるよう、システム上の工夫をする必要があります。
メッセージアプリとして定着しているのであまりSNS感はありませんが、公式アカウントを使うならタイムライン機能で友達からのいいね!なども増やしていきたいところですね。
Googleマイビジネス
出典:statcounterより2018年5月から2019年5月の日本におけるサーチエンジンのシェアのグラフ(参照日:2019年6月14日)
次はGoogleの機能を使った集客方法です。
検索エンジンとしてのGoogleは日本トップシェアで、2019年6月現在75.31%を占めています。他の国と違い、日本はYahooが強いと言われていますが、それでもシェアは20.91%。今はSNSを使っている美容室も多いので、気になる美容室があればSNSのアプリ内から直接検索するという方も増えてきてはいますが、やはり検索エンジンでの検索は強いでしょう。
サロン情報を表示させるには「サロン名」で検索しなければならないケースがほとんどなので、全くお店のことを知らない方に情報を広げるのは難しいかもしれませんが、気になっている方の来店の糸口になり得る良い手段です。ぜひ使ってみましょう。
Googleマイビジネスでできること
Googleマイビジネスのメリット・デメリット
どんなに丁寧な施術を心がけていても、当日の状況、お客様の感じ方などにより、低いレーティングをされてしまう可能性はどのサロンにもあります。
使える機能がどんどん広がり、今後ますますサービスの増強が期待されるGoogleマイビジネス。
オーナー登録をするのがオススメですが、しなかったとしてもGooglemapのユーザーが自動的にあなたのお店情報を登録し、写真や口コミ投稿などを始めてくれる可能性は大いにあります。
Googleマイビジネスのデメリットを挙げるなら「悪い口コミが書かれる」可能性があるということでしょうか。ただ、Googlemapが規定している「禁止および制限されているコンテンツ」という10のコンテンツ(「スパムと虚偽のコンテンツ」「悪意ある表現」など)に該当の口コミが当てはまれば、削除依頼を出すことができます。
また、削除依頼が通らなかった場合でも、前項で述べたように、口コミに対してオーナーとして返信することができます。サロン側の言い分を伝えれば、誠実さを感じてくれる方もいるでしょう。
自社ウェブサイトの作成
できれば美容室に行く前にしっかり情報収集したい方は多いもの。
SNSが台頭してきていても、まだまだ強いのが「自社ウェブサイト」。お客様側としても、決して安くはない美容室を探す際、「できれば長く通えるサロンを探したい」と思うものです。
自分でウェブサイトを作る場合のメリットといえば、好きなコンテンツを好きなだけ載せられるということ。お店に込めた思い、技術のこだわり、「お客様の声」…などなど、オリジナリティのある情報を掲載すればきっと届く方がいるはずです。
ここでは代表的なウェブサイトの作成手段を見ていきましょう。
ウェブ制作会社やフリーランスのウェブ制作者に依頼する
ウェブサイト制作の王道は、やはり専門で行っている制作会社や個人で活動する方に依頼すること。相場は依頼先や制作したい内容によって大きく変わるため一概には言えませんが、シンプルなもので約20〜30万円、凝ったサイトで100万円程度まででしょうか。
最近では初期費用無料で制作を行い、月額1万円程度の支払いを行うといった、気軽に依頼できる制作会社も増えているようです。制作会社やフリーランスの方に発注すれば、希望に合わせたデザインやサロン側で更新できるブログ機能の設置、検索に強くなるSEO対策などを意識したサイト作りを行ってもらうことができます。
「Ameba Ownd」や「jimdo」、「WIX」といった無料ウェブサイト作成ツールを利用する
「そんなに凝らなくていいから、とりあえず看板的にサイトが欲しい」という方にオススメなのが、無料で使えるウェブサイト作成ツール。1からサイトを作る際に必要なサーバー契約やドメイン設定、デザインに必要なコードなどを覚える必要がなく、直感的に操作できるようになっているのが特徴です。
いずれも無料プランと有料プランが用意されており、スタイル写真をたくさんUPしたり、ページ数を増やそうと思うと上限に引っかかってしまう可能性があります。個人的には将来を見越して有料プランで始めることをオススメしたいです。
以下、それぞれのサービスの無料プランと有料プランを比較してみました。
[表9] Ameba Ownd・jimdo・WIXの無料プランの比較
[表10] Ameba Ownd・jimdo・WIXの有料プランの比較
・jimdo、wixはスマホ更新、アクセス解析、レスポンシブ化に対応
・3つとも無料・有料ともに初期費用は無料
ちなみに、3つとも無料プラン・有料プラン問わず初期費用はかかりません。なおかつjimdo、AmebaOwndはスマホ更新にも対応。Wixも対応していないわけではありませんが、使い勝手の面でサクサクとはいえないようです。アクセス解析、レスポンシブ対応、などはいずれもクリアしているので、重視する機能に応じて選ぶのが良さそうです。
WordPressなどで自作する
「ブログ」の項目でもお伝えしたように、こだわりたい方やパソコン操作が嫌いではない方はいっそのことWordPressなどを使って自作してしまうのもオススメです。
無料ウェブサイト作成ツールでは「デザインテーマ」を設定することで簡単にサイトの雰囲気を変えることができますが、WordPressにも無料から使える「テーマ」があるので、「ページをたくさん用意したい」「ブログっぽくしたい」など、希望に応じて簡単にデザインを設定することができます。
正直、サロンワークをしながら凝ったサイトを作るのはオーバーワークになってしまうと思いますが、好きな方やある程度現場を任せられるオーナーさんなどであれば不可能ではないと思います。
自社ウェブサイト作成のメリット・デメリット
「サイトに書いてある通りだった」と思ってもらえると嬉しいですね!
ウェブサイトを作るメリットは、作っておくだけで何よりも信頼感がぐっと増すということ。個人的には、他のツールでお店のことを知ったとしても、きちんとしたウェブサイトにお店のコンセプトやスタッフさんの情報が掲載されていれば、それが「行こう」という行動に踏み切る原動力になる気がします。
ただ、当然ですがそうしたサイトを作るにはお金か労力、いずれかの投資が必要。
完成まではそれなりに集中的に取り組まなければならないので、なかなか手が出ないという方もいるかと思います。ぜひ挑戦して頂きたいものではありますが、挙げるならばこれがデメリットになるでしょうか。
今後の新規集客、結局どうすればいいの?
無理なくしっかり集客にコミットできる方法を選びましょう!
ここまで様々な手法をご紹介してきましたが、「結局どれがいいの?」と思われる方もいることでしょう。「全部です!」と言いたいところですが、忙しい美容室オーナーさんの時間は限られていますよね。
そこで私がオススメしたいのは、「無料ツールと有料ツールの組み合わせ」と「webツールを効率的に使う」ということです。
無料ツールと有料ツールの組み合わせ
まず、「無料と有料」というのは、当然ながら広告活動に充てられる費用には各サロンごとに上限があるからです。
そこまで費用をかけられない場合は無料〜低価格ツール(無料ブログ、SNS、紹介、無料サイト等)の比重を増やし、ガッツリ投資したいという場合は有料ツール(ウェブサイト制作、美容室集客サイトへの掲載等)の比重を増やしましょう。
有料ツールの場合は自社で投入する労力を省ける場合も多いので、その分を無料ツールの工夫に時間を割くのも良いですね。
webツールを効率的に使う
「webツール」とは、SNSやブログ、集客サイトやウェブサイトといったウェブ媒体を積極的に利用するということです。アナログ的な手段(チラシなど)はサロン側からアプローチしなければならないため労力が伴いますが、ウェブ媒体は一度発信しておけば「待ち」の姿勢でいられるツールなのでぜひ利用をオススメします。
中でも、長年美容室集客に携わってきた私が最もオススメしたいのは「集客サイト + SNS or ブログ or 自社サイト」の組み合わせです。
コストのかかる集客サイトと、無料〜低価格でできるSNS等を組み合わせることでコストと労力のバランスが取れ、しかもwebに特化することで商圏の拡大も狙えるからです。
これなら、サロンワークと経営、スタッフ育成で日々忙しいサロンオーナー様でも「集客したいけど目の前のやることも多すぎ!」という状態から脱せるのではないかと思います。
新規を呼ぶだけでなくリピートしてもらうのが大事
新規集客は、あくまでそのうちの何割かが次回も来てくれることを見込んでいるからこそお金をかけられるもの。1度きりで来店が途絶えてしまったら、どれだけ集客にお金や労力を投資しても追いつきません。では、2度目、3度目の来店に繋げるにはどんな工夫が必要なのでしょうか?
クーポンハンターは視野に入れない
肝心なのは、次回からも来てくれるかどうか。
美容師さんのお話をお聞きする中で最も大きな課題だと感じるのが「初回クーポン」を目当てに次々とお店を替える方の存在。
中には「クーポンハンター」と呼ばれることもあるようです。個人的には、そういう方も「ここは2回目から正規料金になったとしても通いたい」という美容室さえ見つかればそのようなことはしないのでは…と思いますが、意図せざるとも、多くの美容室が「初回クーポン」を用意している状況では「クーポンハンター」が生まれてしまうのでしょう。
最近耳にするのは、「初回の方にはクーポンで値引くのではなく、正規料金にちょっとしたサービスをプラスしてお店のことを知って頂く」という方法。お店に大きな負担の出ない範囲でトリートメントやスパなどをプラスすれば、お客様にとってはお得感がありますし、オーダーしたメニュー以外も知って頂くことができるので良いなと感じました。
初回割引を行っても行わなくても、内容に満足しなければどちらにせよリピートは生まれないと考えると、どんな方にも喜ばれる技術・サービス向上に打ち込みつつ、長く来られている方をより大切にする、というのも一つの手なのかもしれません。
様々なツールを駆使する
2度目、3度目も来たくなるちょっとしたテクニックも重要です。
「サロンで体験できる施術やサービスがそもそも上質である」という前提が達成できているのであれば、2度目、3度目と来て頂けるようなツールの利用が功を奏する可能性もあります。
例えば、独自のポイントカードシステムなどで、「リピートしてくれる方ほど優遇する」という美容室。私自身、美容室ではなくマッサージ店にてこの手法を取るお店のファンになり、まんまとVIP会員まで登り詰めたことがあります(笑)。まず、カードを作るだけで次回からの施術料金が少し割引に。そして「全部溜まったら○○円オフ」ではなく、ほんの3回、5回通うだけでちょっとしたサービスが体験できたり、「会員限定キャンペーン」などがあったりしたので、最低でも月に1度は必ず足を運んでいました。
もちろん、お店にとっては「割引をしていても常連化してくれる方がメリットがある」価格設定だったのでしょう。それであっても毎回の値引きは嬉しく、十分通う動機となりました。ただ、繰り返しになりますが、この場合も施術が素晴らしく値段以上であったということが大前提にあります。
他にも、「○日以内のリピートで○%OFF」といったシステムを作ったり、定番ですが「心のこもったお礼のDM」などによってお店のことを思い出し、「また行こう」というモチベーションになる場合もあるでしょう。たかがツール、されどツール。ちょっとしたテクニックではありますが、やり方次第では次回来店へのきっかけになってくれそうです。
おわりに
ベストサロンレポートでは、自信を持ってオススメできる美容室情報だけをスタッフが厳選してご紹介しています。
今回は「美容室の新規集客」にテーマを絞り、アナログからデジタルまで、有料から無料まで縦横無尽に様々な手段をご紹介してきましたが、参考にはなりましたか?
色々あってやっぱりわからないよ…という方は、「無料ツールと有料ツールの組み合わせ」「美容室集客サイトへの掲載」を思い出してくださいね!
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皆さんの美容室がより多くのお客様と出会えますよう、お祈りしております。
- 表5-表8 SNS利用率の表のデータソースは以下です。
- SNS利用率のデータは総務省ホームページ平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要より
- 人口のデータは統計局ホームページ 人口推計の結果の概要各年10月1日現在人口 平成29年 第1表 年齢(各歳),男女別人口及び人口性比―総人口,日本人人口(平成29年10月1日現在)より
- いずれも参照日は2019年6月14日