美容室の集客に悩んでいる方必見!おすすめの新規集客方法8選
美容室を経営するにあたり、大きな課題となるのが「集客」。近年は、集客ツールの王道であった美容ポータルサイトに加え、SNSやWeb広告を利用する美容室が増えている印象を受けます。
「集客の方法やツールが多すぎてどれを取り入れるべきか悩んでいる」「新しい集客方法を検討しているけれどなかなか着手できていない」という経営者の方もいるでしょう。この記事では、新規集客におすすめの方法を8つに絞ってご紹介します。

美容室を取り巻く背景

集客を強化する必要があるのはなぜ?
まずは美容室を取り巻く環境について、複数のデータを参考にしながら解説します。なぜ集客を強化する必要があるのかが見えてくるはずです。
倒産が相次ぐ一方、出店数も増加傾向に
東京商工リサーチによると、2024年(1〜11月)の美容室の倒産件数は107件でした。これは前年の同時期と比較すると37.1%増加しています。
倒産の原因として最も多かったのが「販売不振」で97件(構成比90.6%)、また従業員数5人未満の小規模店が93件(構成比86.9%)という結果に。
参考:東京商工リサーチ『「美容室」の倒産 107件で過去最多を更新 新規開店に加え、物価高・人手不足が経営を直撃』
一方で、美容室の店舗数は年々増え続けています。厚生労働省「令和5年度衛生行政報告例」によると、2023年度末時点の美容所数は274,070施設。前年から4,181件の増加となりました。以下は、直近5年の美容所数の推移です。

データ参照元:厚生労働省『令和5年度衛生行政報告例の概況』
倒産件数と新規出店数のどちらも増えているというのが、美容室の現状です。
Web集客の方法が複雑化している

Web集客には様々な方法があります
以前は、Web集客といえば「美容ポータルサイト(予約サイト)に掲載する」また「自社、自店のホームページやブログを制作する」という方法が一般的でした。ところが、近年はWeb集客の方法が多様化・複雑化しています。
- 美容ポータルサイト、ホームページだけでなく、GoogleビジネスプロフィールやSNS、YouTubeなど、Webの集客ツールが多様化
- 多くの美容師が自身のInstagramアカウント、TikTokアカウントを運用。なかには数万人のフォロワーを擁するアカウントもみられる
- スタイルの画像だけでなく、動画が増えつつある
上記は一例ですが、「Web集客のハードルが高く、ついていけない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
美容室の現状をまとめました。
- 美容室の倒産が相次ぐ原因は「販売不振」
- 小規模なサロンほど厳しい状況を強いられている
- 一方で、美容室の店舗数は年々増加している
- Web集客の方法が多様化・複雑化
これらを解消するためには、集客方法を見直す必要があります。
集客方法を見直す理由

集客方法の最適化を!
「何年もずっと集客方法を変えていない」というサロンは、ぜひ最適化を実施しましょう。ここでは、美容室が集客方法を見直すべき理由についてお伝えします。
差別化の必要がある

他のサロンとの差別化がポイント
前述のように、美容室の件数は年々増え続けています。つまり、競合となる店舗が増えていることになります。そこで求められるのが、他店との差別化です。
自サロンが提供するスタイルやサービスと需要がマッチし、なおかつ長く通い続けてくれるお客様を見つけるためには、「ほかとの違い」「このお店だからこそのこだわり」を明確にする必要があります。
たとえば、ベストサロンレポートには、以下のような強みを持つ美容室が掲載されています
- ショート・ボブに特化している
- 大人世代の悩みに対応するメニュー(白髪染め、エイジング毛に対応する髪質改善など)が充実
- 特殊なカット技術を提供している
- 全席が個室のプライベートサロン
もし集客に行き詰まりを感じているなら、一度自サロンの強みや特徴を見直してみると良いでしょう。実際にこだわりを持って取り組んでいる点はもちろん、お客様の傾向や口コミなどを整理してみると、これまで気づかなかった「差別化のポイント」が見えてくるかもしれません。
差別化ポイントを効果的に打ち出すためには、その内容に適した集客ツールを選定することも大切です。
小規模サロンほど、集客に回すリソースが足りない

少ない手間で集客効果を発揮するには?
小規模なサロンほど倒産が多く、苦戦を強いられている現状があります。しかし、サロンの規模が小さければそれだけスタッフが少なく、集客の施策にかけられるリソースが限られています。
サロンワークで忙しすぎて、SNSの投稿やポータルサイトのクーポンの更新に手が回っていない…というオーナーも多いでしょう。しかし、リソースが少ないからこそ、少ない手間で効果を発揮できる集客方法を見つけなければなりません。
リピーターの獲得

リピーターの割合を増やすには?
美容室を安定的に経営するには、長期的に通ってくれるリピーターを増やすための施策が欠かせません。
美容室の平均的なリピート率は、90日で30〜35%程度とされています。多くのサロンでは、新規の7割以上を逃しているということになります。集客をするなら、次につなげるための施策にも併せて力を入れましょう。
参考:株式会社リジョブ『美容師が意識したいリピート率とは? リピート率が低い4つの理由|リピーターを集客するための6つの方法』
リピーターの割合が増えれば売り上げが上がるのはもちろん、新規の集客にかかる手間や費用も抑えられます。
リピーターの獲得にあたり、来店時にお客様に満足度の高い施術・接客を提供するというのは大前提です。加えて、集客の時点でリピーター化しそうな層にターゲットを絞っておくことで、再来店率の向上が期待できます。
そのためには、「差別化の必要がある」の項目でお伝えしたのと同様に、自サロンの強みを打ち出してニーズに合うお客様を集客することが重要です。
【おすすめ8選】具体的な新規集客方法

おすすめの集客方法をご紹介!
美容室の集客方法としておすすめの方法を8つに絞ってご紹介します。各集客方法の内容だけでなく、メリット・デメリットについても知っていただけるので、自サロンに合う方法を探すガイドとして活用いただけます。
このなかにはすでに取り組んでいるものもあるかもしれませんが、ぜひ「適切に活用できているか」という視点で見直してみてください。
①美容ポータルサイト

美容ポータルサイトを一覧でチェック!
これから新規集客を頑張りたいという方にまずおすすめしたいのが「美容ポータルサイト」への掲載です。大手のサイトとして、リクルートが運営する「ホットペッパービューティー」が挙げられます。
美容系のポータルサイトの枠を借りて、自分のお店の情報を掲載するというのが一般的な美容室集客サイトの形態です。課金方式も様々で、毎月決まった額を支払うこともあれば、予約が入ったらいくら、という成果報酬型 もあります。
集客サイトを運営している企業は、いわば美容系広告のプロ。餅は餅屋と言いますが、髪を切りたい方が美容室に行くように、新規集客を考えるなら長年美容室集客をメインに行っている企業に依頼するのがオススメです。
代表的な美容ポータルサイト
サイト名 | 特徴 |
---|---|
ホットペッパービューティー | 株式会社リクルートが運営する美容室集客サイトの大手で、Webサイトやアプリを使った予約が可能。 掲載サロン数が多く、「クーポン値引きがある」「ヘアカタログが充実している」「検索で出てくる」「24時間予約システムがある」「ポイントが貯まる・使える」「口コミ機能で判断できる」といった点でも好まれている |
楽天ビューティー | 楽天グループ共通の「楽天スーパーポイント」が貯まる・使えるのが特徴。アプリやウェブ予約などの仕組みが発達していたり、安価で利用できる「スペシャルメニュー」(クーポン)が用意されていたり、キャンペーンで楽天ポイントが何倍も溜まったりと、ユーザーにとって使いやすい工夫がされている |
OZmall(オズモール) | 「心ときめく”おでかけ体験”」をテーマに、首都圏・名古屋の美容室を紹介するサイト。エリアだけでなくプランや美容室の特徴からお店を選ぶことができるのも特徴。 美容室のほか、ネイルやまつげ、鍼灸サロンや皮膚科・婦人科まで同じサイト内で検索し、それぞれWeb上から予約が可能 |
minimo(ミニモ) | サロンスタッフに直接が予約できるサービス。「美容室」ではなく「美容師」の方に直接アプローチできる。経験を積みたいスタイリストが格安で「カットモデル」や「カラーモデル」の募集を出していることも |
Hairbook(ヘアブック) | 「気になる美容室をBOOK(予約)する」Hairbookは、画像や動画をふんだんに使ったサイト構成が魅力の予約サイト。ヘアサロンのページだけでなく、スタイリスト全員の個別ページも作成可能。 動画の企画から撮影・編集のサポートを用意しているため、質の高いクリエイティブを追求するヘアサロンにおすすめ |
BEST SALON REPORT(ベストサロンレポート) | 当サイト、ベストサロンレポートは、全国にある上質なサロンだけを掲載しているのが特徴。美容ライターが1軒1軒インタビューを実施し、「どんな想いでどんな技術を、どんなスタイリストが提供しているか」という部分を深掘りしている。サロン紹介のほか、お役立ち記事などのコンテンツも充実 |
集客を「美容室」でするのか「美容師」でするのか、「価格やスタイル」でするのかなど、それぞれのサイトに様々な特色があるのがおわかりいただけると思います。
美容ポータルサイトのメリット・デメリット
<メリット>
- サイトの種類が豊富にあるため、自サロンに合うものを選べる
- SEO対策が不要
- ユーザーはサイトを経由して手軽に予約ができる
<デメリット>
- ポータルサイト内で競合が多い
- 掲載料金や予約獲得料金が発生するため、集客に費用がかかる
※SEO…「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略語。GoogleやYahoo!などの検索結果の上位に自社のWebサイトやコンテンツを表示させるための取り組みを指す
②Googleビジネスプロフィール

画像:Googleの検索結果画面より。参照日:2025年4月8日
「Googleビジネスプロフィール(旧名:Googleマイビジネス)」は、サロン名でGoogle検索をかけた際に、検索結果画面の右側(スマートフォンの場合は画面上部)に出現します。
枠内、該当ビジネスに関するさまざまな情報が表示されるのが特徴です。ヘアサロンなら、この枠に店舗の住所や連絡先、営業時間を掲載したり、Webや電話予約のリンクを設置したりできます。
Googleビジネスプロフィールに掲載できる情報(一部)
・店舗名
・カテゴリ
・住所とピンの位置
・サービス提供地域
・営業時間
・電話
・チャット
・Webサイト
・SNSのリンク
・写真
・ビジネス情報
・開業日
・メニューやサービス
ビジネスプロフィールに登録をしたサロンは、ユーザーが「〇〇(エリア名) 美容室」と検索をした際に、検索結果の画面やGoogleマップ上に表示される可能性があります。また、プロフィールの掲載によってユーザーが口コミを投稿できるようになります。
Googleビジネスプロフィールのメリット・デメリット
<メリット>
- 無料で登録・運用できる
- Googleマップに表示される可能性が出る
- メニューやサービスの紹介ができたり、電話やWebサイトにつなげたりと、予約導線として活用できる
<デメリット>
- 登録をする際、Googleとのやりとりが発生する。ビジネスオーナーであるという証明を行うため、即日開始ができない(ただし、すでにGoogle側で店舗を登録している場合がある)
- 評価の低い口コミを投稿される場合がある
③ホームページ、ブログ制作

ホームページやブログも集客に役立ちます
SNSが台頭してきていても、まだまだ強いのが自サロンのWebサイト。お客様側としては、決して安くはない美容室を探す際、「できれば長く通えるサロンを探したい」と思うものです。気になっているお店がどのような技術・サービスを提供しているのか、どんなスタイリストさんが活躍しているのかを吟味する際、ホームページやブログが役立ちます。
自分でサイトを作るメリットといえば、好きなコンテンツを好きなだけ載せられるということ。お店に込めた思い、技術のこだわり、「お客様の声」など、オリジナリティのある情報を掲載すれば、きっと届く方がいるはずです。サイトにブログを設置して定期的にコンテンツを増やせば、SEO対策もできます。
代表的なWebサイトの作成手段
作成方法 | 特徴 |
---|---|
Web制作会社やWebデザイナーに依頼 |
・相場はシンプルなもので約20〜30万円、凝ったサイトなら100万円程度 ・初期費用無料で制作を行い、月額1万円程度の支払いを行うといった、気軽に依頼が可能な制作会社も増えている ・希望に合わせたデザインやサロン側で更新できるブログ機能の設置、検索に強くなるSEO対策などを意識したサイト作りなどをオーダーできる |
無料Webサイト作成ツールを利用 |
・Ameba Ownd、jimdo、WIXなど ・サイトを作る際に必要なサーバー契約やドメイン設定、デザインに必要なコードなどを覚える必要がなく、直感的に操作できる ・無料プランと有料プランが用意されており、ページ数やデータ容量の上限が異なる |
WordPressで自作する |
・Ameba Ownd、jimdo、WIXなど ・こだわりたい方やPC操作が苦手ではない方向け ・無料から使える「テーマ」があり、「ページをたくさん用意したい」「ブログっぽくしたい」など、希望に応じて簡単にデザインを設定できる |
制作や運用にかけられるリソース、こだわりたい度合いに合わせて、上記の方法を検討してみてください。
ホームページ、ブログ制作のメリット・デメリット
<メリット>
- 作っておくだけで信頼感が増す
- 好きなコンテンツを好きなだけ載せられる
<デメリット>
- 制作・運用に費用や手間がかかる
- 定期的な更新が必要
④SNS(Instagram、Tiktok、X)

各SNSのターゲット層をイメージした集客を
現在主流となる集客方法の一つであるSNS運用。美容室のマーケティングに活用できる代表的なプラットフォームとして、InstagramやTikTok、X(旧Twitter)が挙げられます。
SNSは、プラットフォームによってメインのユーザー層が異なります。以下は、総務省が発表した「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」にある、「【令和5年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率(全年代・年代別)」のデータを一部抜粋したものです。
全年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
56.1% | 72.9% | 78.8% | 68.0% | 57.2% | 51.7% | 22.6% | 48.8% | 63.6% | |
TikTok | 32.5% | 70.0% | 52.1% | 32.0% | 26.8% | 25.4% | 13.0% | 29.2% | 35.9% |
X | 49.0% | 65.7% | 81.6% | 61.0% | 47.3% | 37.0% | 19.6% | 49.9% | 48.1% |
参考:総務省『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>』
このデータを見ればわかるように、SNSの種類によって、メインとなるユーザー層の分布が異なります。たとえばTikTokのメインユーザーは10代、次いで多いのが20代です。自サロンの強みが「白髪染め」や「オフィス向けのエレガントなヘアスタイル」であった場合、TikTokでの集客は効果が見込めないでしょう。
このように、各SNSのユーザー層を把握したうえで、サロンの強みや客層にマッチするプラットフォームを選択する必要があります。また、SNSによって投稿のフォーマットや機能が異なるので、どんな発信方法が効果的なのかを考えて使い分けることも大切です。
Instagramの特徴
Instagramにはフィード、ストーリーズ、リールの3種類の投稿方法があります。画像や動画がメインのSNSということもあり、スタイル画像やBeforeAfterの投稿が多くみられます。最近では、カウンセリング〜施術〜完成までの一連の流れをリール動画にした投稿が注目を集めています。
「ハッシュタグ(#)」をつけることで、特定の情報を探しているユーザーに向けて訴求ができる点もメリット。たとえば「#ショートボブ」「#透明感カラー」「#横浜美容室」など、スタイルの種類やサロン特色をハッシュタグでアピールしましょう。
Instagramのビジネスアカウントを取得すれば、ビジネスプロフィールの掲載や広告運用ができます。予約フォームや電話番号にリンクさせれば、集客の導線になります。また、Instagram広告は、投稿をそのまま広告として配信することも可能です。
TikTokの特徴
TikTokは、音源に合わせた動画を投稿できるプラットフォームです。短尺の動画がメインですが、撮影動画は10分、アップロード動画は60分の尺まで投稿できます。画面をスワイプするだけで手軽に次の投稿に切り替わるため、長すぎる動画は離脱されてしまう可能性があります。
Instagramと同様ビジュアルでの訴求に適しており、施術のBeforeAfter動画が多数掲載されています。ユーザーを動画に引き込むためには、撮影のアングルやテロップの編集にこだわることが重要です。
TikTokにも、ハッシュタグ機能や広告配信機能があります。
Xの特徴
Xは、前述の2つのSNSと異なり、テキスト(文字)がメインとなるプラットフォーム。画像や動画もアップロードできるため、スタイル画像やBeforeAfterの掲載も可能です。
他のSNSと同様に、ハッシュタグ機能や広告機能があるほか、Xには「リポスト(拡散)」という機能が備わっています。
投稿が拡散されることで多くのユーザーの目にとまれば、自サロンの認知度の向上につながります。ただし、この拡散機能があるため、炎上しやすい媒体という側面もあります。
お得な情報や美容室の日常を平和につぶやくだけならほとんど心配はありませんが、「政治」「ジェンダー」など特定の価値観が出やすい内容や、コンプライアンスに関わる内容のポストは、気をつけるに越したことはないでしょう。
SNSのメリット・デメリット
<メリット>
- 無料で運用ができる(広告配信は有料、またXのプレミアムアカウントも有料)
- 自サロンの客層に合わせてプラットフォームを選択できる
- InstagramやTikTokは、ビジュアルでの訴求に強い
<デメリット>
- 美容師のアカウントが多いため、差別化が必須
- 撮影や編集に手間がかかる
- 不特定多数のユーザーに閲覧されるため、炎上に注意が必要
⑤YouTube

YouTubeの活用方法を確認
YouTubeでユーザーに役立つ動画コンテンツを公開し、知名度の獲得や集客につなげるという方法があります。ただし、美容室探しで積極的にYouTubeを閲覧するユーザーがかなり少ないと想定されるので、あくまでブランディングの一環として運用するのがおすすめです。
InstagramやTikTokでは短尺の動画が好まれやすい傾向にありますが、YouTubeは作り込んだ動画を配信するのに適しています。前者の動画はスマホ画面に合わせた縦長のフォーマットですが、YouTubeはじっくり見るのに適した横画面。動画や音声をフル活用できるので、画像や文字情報では出せないインパクトのある訴求ができるのが大きな魅力です。
どんなニーズがあるユーザーに向けて発信するのかを設定し、「動画のタイトル」「概要欄」「ハッシュタグ」にキーワードを盛り込むことで、SEO対策が可能。お店の強みである施術や看板となる技術のほか、スタイリング方法などのお客様に役立つ知識を発信するためのツールとして、YouTubeを活用してみてはいかがでしょうか。
YouTubeのメリット・デメリット
<メリット>
- 没入感のある横画面&長尺の動画で、インパクトのあるPRができる
- 登録者数が増えれば広告やメンバーシップ動画で収益化が可能
- キーワードを設定すれば、情報を求めているユーザーに向けて発信ができる
<デメリット>
- 撮影・編集に時間や手間がかかる
- 集客に直結させるよりは、ブランディングの一環としての運用がおすすめ
⑥チラシ

どんな情報を盛り込み、どんなデザインにするかはあなたのセンスの見せ所。
新規集客の方法として浸透しているチラシ。情報化時代に残るアナログな集客手段ではありますが、アナログだからこそ内容にとことんこだわることができますし、手渡しなら誰に渡すかを取捨選択できるので、ターゲティングの自由度も高いといえるかもしれません。ポスティングの場合は来店の可能性が高いエリアへの絞り込みも可能です。
最も重要なのはチラシの中にどんな情報を盛り込むかという点。「ターゲットの幅を広げすぎない」「自分たちの売りを明確にする」「ビジュアルでお店のコンセプトやターゲット、雰囲気を伝える」という3点を重視し、チラシを制作しましょう。チラシ制作は、デザイン会社やデザイナー、印刷会社などに依頼するのが一般的です。
チラシのメリット・デメリット
<メリット>
- デザインやキャッチコピーの自由度が高い
- チラシにクーポンをつけられる
- ターゲットに直接手渡ししたり、サロン近辺のエリアに配布ができる
<デメリット>
- 配布に手間がかかる
- 外部への制作依頼が必要
⑦Web広告

Web広告での集客方法は?
Web広告とは、インターネット媒体を通して配信をする広告を指します。さまざまな種類があるため、訴求内容に合わせた媒体や配信方法の選定が必要です。
代表的なWeb広告
種類 | 特徴 |
---|---|
リスティング広告 | GoogleやYahoo!などのサーチエンジンで、特定のキーワードで検索をかけた際に表示されるテキスト形式の広告 |
ディスプレイ広告 | GoogleやYahoo!が保有する広告ネットワーク内にあるWebサイトに設けられた広告枠に配信される広告。画像(バナー)や動画形式が一般的 |
ローカル検索広告 | ユーザーがGoogle検索画面やGoogleマップで「エリア名+美容室」などで検索した際、検索結果やマップ上に表示される広告 |
SNS広告 | InstagramやTikTok、XといったSNSに配信する広告。通常の投稿と同様のフォーマットを使用し、自然な形で訴求ができる |
動画広告 | YouTubeや動画配信サービスなどのプラットフォームでコンテンツの視聴時に表示される、動画形式の広告 |
ネイティブ広告 | WebサイトやSNSで、従来のコンテンツと同様のフォーマットで表示される広告 |
「あからさまに広告だとわかるような訴求を避けたい」と考えているなら、ネイティブ広告やSNS広告など、サイト内の他のコンテンツになじむ形式のものがおすすめです。

画像:ベストサロンレポートのトップページより。参照日:2025年4月8日
たとえば今ご覧いただいている「ベストサロンレポート」は、記事形式の広告を掲載することができます。
広告とはいえ、制作スタイルは取材によって美容室の魅力を引き出し、レポートにするというものです。「自サロンのこんな魅力を知ってもらいたい」「ここにこだわって施術をしている」というポイントを深掘りし、文章と画像を組み合わせたレポート記事としてお客様にお届けします。ユーザーには広告というよりコンテンツのような感覚で閲覧してもらえるので、集客ツールとしてはもちろん、ブランディングにも役立ちます。
記事内に予約サイトへのリンクを複数設置し、「このお店に行ってみたい」と思ったお客様をスムーズに来店予約へと誘導します。
実際の掲載例:京都エリア MAULOAの取材レポート
Web広告のメリット・デメリット
<メリット>
- 広告の種類が多いため、訴求したい内容に合わせて選択ができる。また、複数を並行した運用が可能
- 運用型広告の場合、柔軟な予算設定ができる
- ネイティブ広告なら、コンテンツのような形式で自サロンの訴求ができる
<デメリット>
- セルフで運用するには、Web広告の知識が必要
- 代理店に依頼をすると、運用の費用に加えて手数料がかかる
⑧Square(スクエア)

キャッシュレス決済の導入も検討してみてください
集客をより効率化したい美容室におすすめしたいのが、Squareの導入です。Squareとは、クレジットカードや電子マネーなどの支払い方法に対応するキャッシュレス決済サービスです。
決済端末は、スマートフォンやタブレットに接続して使用する小型のリーダーからカードリーダー内蔵のPOSレジまで4種類あり、用途に合わせて選ぶことができます。
Square端末の種類
種類 | 特徴 |
---|---|
Squareリーダー | ICカード決済・タッチ決済ができる小型のクレジットカードリーダー。軽量なため、持ち運びがしやすい |
Squareターミナル | クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済といった幅広いキャッシュレス決済に対応。レシートの発行も可能な、オールインワンの決済端末 |
Squareスタンド | iPadに接続するだけでカードリーダーを備えたPOSレジとして機能。決済だけでなく、Webサイト管理、日次レポートなどさまざまなツールを集約できる。 |
Squareレジスター | カードリーダーを内蔵したPOSレジ。お客様用・スタッフ用の2画面でスムーズに決済ができる。箱から出してすぐに使える手軽さも魅力 |
Squareは、POSレジの機能に加え、売上管理や顧客管理、従業員の勤怠管理にも使用可能。さらに、Square予約という機能を使えば、予約専用サイトが開設できます。複数ツールの一元化で業務の効率化が叶うため、来店数が多い大型サロンはもちろん、ワンオペで店舗運営をするオーナーにも適しています。
売上データや顧客データなどをもとに人気メニューの傾向を分析したり、業務効率化によって生まれた時間を集客ツールの運用に充てたりと、ヘアサロンの集客を助けてくれるはずです。
Squareのメリット・デメリット
<メリット>
- 幅広いキャッシュレス決済の方法に対応している
- 端末がコンパクトで、スペースをとらない
- 予約専用サイトをはじめ、さまざまな管理ツールを集約できる
<デメリット>
- 端末の購入費用がかかる(4,980〜89,489円)
- 決済手数料が発生する(2〜3%台)
まとめ

無理なくしっかり集客にコミットできる方法を選びましょう!
今回は「美容室の新規集客」にテーマを絞り、さまざまな集客方法をご紹介してきましたが、参考にはなりましたか?
色々あって迷ってしまう…という方は、集客の王道であるポータルサイトに掲載しつつ、無料の方法を試してみるといいでしょう。
私たちが運営するベストサロンレポートでは、「値引きのみに頼らず、しっかりと中身を伝える」ことを大切に各エリアの上質な美容室情報をお届けしています。また、最近は美容系の読み物コンテンツも次々と検索首位を獲得し、毎月アクセス数を伸ばしています。よろしければぜひ、ご参考までにのぞいてみてください。
皆さんの美容室がより多くのお客様と出会えるよう、お祈りしています。