髪の静電気対策って、どうすればいいの?
静電気を帯びた髪の毛が逆立ったり、顔に張り付いてイライラした経験はありませんか?冬場に不快なバチバチで私たちを悩ませる静電気はこのように人体にもまとわりついてきます。今回は静電気の仕組みを解説しつつ、家庭でできる静電気対策をお伝えします。
冬場に静電気を感じやすいのはなぜ?
乾燥する冬場に気をつけたいのが静電気です。ここでは静電気を抑える工夫をご紹介します!
髪の静電気の主な原因は、乾燥と摩擦です。
冬は暖房によって空気が乾燥しやすいだけでなく、毛布やウールなど静電気を帯びやすい衣類が身近にあるため、より静電気が起こりやすくなります。
物質によってプラスの電気を帯電しやすいもの、マイナスの電気を帯電しやすいものがあり、それぞれにプラスとマイナスの静電気を帯電した物質が触れることで電気を送り合います。
人体はプラスの電気を溜めやすいため、冬場にマイナスの電気を溜めやすい金属やビニールなどに触れて「バチッ」とした刺激を感じることがあるのはこのためです。
ハンドクリームは常に持ち歩き、まめに塗り直して保湿に努めましょう。
また、水分は物質に溜まった電気を空気中に放電してくれる作用があるため、極端に言えば濡れた肌や濡れた服、濡れた髪の状態で「バチッ」と感じることはほぼありません。
日頃からそんな状態で生活することはできませんが、ここではできる限り電気を逃がせるような工夫をお伝えします。
生活の中でできる髪の静電気対策1ー室内の湿度を上げる
部屋の湿度を上げることはインフルエンザ対策にもなります。
湿度の低さなど、環境的な問題で静電気が発生しやすくなることがあります。
加湿器をつけたり、濡れタオルを部屋に干すなどして室内を加湿しましょう。
50%〜60%以上の湿度を保つことで、髪で発生した静電気を空気中に放電させ、不快なバチバチを避けることができると言われています。
余談ですが、50%〜60%という湿度はインフルエンザウィルスの感染力を大幅に弱めるのにも効果的です(室温20度の場合)。
どちらも発生は冬場に集中するため、健康面でも室内の湿度を高めておくのが良いでしょう。
生活の中でできる髪の静電気対策2ー髪の毛自体の湿度を保つ
髪の保湿も忘れてはいけません!保湿のためのトリートメントは欠かさず行ってくださいね。
部屋の湿度と同様に、髪自体にほどよい湿度を持たせることも対策の一つです。効果的なのは洗い流さないトリートメントの使用。お風呂上がりのタオルドライ時に髪に塗布し、ドライヤーを使用して乾かしましょう。
静電気を防ぐだけでなく髪もまとまりやすくなるので季節を問わず使用するのがオススメです。「湿度=水分」ということで、水を吹きかけることでも静電気は解消されますが、髪の毛の外側をコーティングしているキューティクルを開かせ、ダメージに繋がる可能性があるためこちらは推奨できません。
外出時でトリートメントを持っていない場合は、ハンドクリームで代用することもできます。
生活の中でできる髪の静電気対策2ーブラッシング時の摩擦対策
帯電しやすいプラスチック製のブラシを冬場に使用するのはおすすめできません。
髪をブラッシングすることで、髪とブラシの間に起きた静電気が髪に帯電してしまうことがあります。
対策としては、洗い流さないトリートメントで髪に湿度を保った状態でブラッシングすることや、使用しているブラシを見直すことが挙げられます。
一般的なブラシに使用される素材は、人体とは真逆のマイナスの電気を溜めやすい素材であることが多いため、人体の持っている電気に近い「木」や「天然毛(獣毛)」でできたブラシや、特殊な素材でできた「静電気除去ブラシ」を使うのが良いでしょう。
またブラシでなくコーム(くし)には木でできたものも多いので、気になる方は一緒に見直すのがオススメです。
生活の中でできる髪の静電気対策3ー体内の電解質のバランスを取る
イオン飲料の摂取も静電気対策の1つです。
水に溶けることで電気を通すようになる電解質(イオン)を含んだ飲料をこまめに摂取することで、体内の陽イオン(+)と陰イオン(ー)のバランスを整えることができます。
人体はプラスの電気を溜めやすい、つまり陽イオンが多くなりがちですが、陰イオンを摂取することで相殺でき、プラスの電気を過剰に帯電しなくなるという見えない電気の粒の動きがあるようです。(ポカリスウェット等のイオン飲料には陰イオンが豊富に含まれています)
生活の中でできる髪の静電気対策4ー着る洋服を工夫する
服の素材に気をつけることで静電気の発生を少しでも抑えましょう。
洋服から移動した静電気で、髪が顔に張り付く経験をした方も多いのではないでしょうか?洋服にも、プラスの電気を溜めやすいもの、マイナスの電気を溜めやすいものがあります。
例えば毛皮やウールはプラスの電気を溜める力が特に強く、着古して毛羽立った服やポリエステル・アクリルといった素材はマイナスの電気を溜める力が特に強いため、極端な例ですがウールのセーターの下にアクリルの肌着や、上にフリースを重ねたりするのは要注意です。
静電気は電位差といって、プラス・マイナスそれぞれの電気を溜める力の強さの差によって強くなったり弱くなったりします。
プラスの電気を溜めやすい素材の中にも、ウールより溜める力が弱いものもあります。例えば木綿や麻といった素材は電位差が少ないので、素材を重ねることがあっても大丈夫です。
おわりに
静電気に悩まされない冬を過ごしましょう。
無防備な状態でいると静電気のバチバチは自然と現れてきますが、少しの対策をするだけで大きく頻度が減る可能性があります。今回は髪や衣類などに関する静電気対策をお伝えしましたが、便利グッズとして静電気除去製品は広く販売されているので、そうしたものを利用するのもオススメです!正しい知識を身に付け、冬場をストレスフリーに過ごしましょう。