パーマにはどんな種類があるの?
美容技術の進歩と共に、どんどん新しい薬剤やかけ方が発表されている「パーマ」。美容室のメニューでも「◯◯パーマ」という表記がいくつも並んでいたりしますよね。パーマの種類を知っておけば、自分に合ったパーマが見つけやすいかもしれません。ぜひ次のスタイル選びの参考になればと思います。
パーマの種類っていくつあるの?
パーマのかけ方は、コールドパーマ、ホットパーマ、クリープパーマの3種類に大別されます。
○○パーマといった名称は多数ありますが、熱を加えないものはコールドパーマの仲間、熱を加えるものはホットパーマの仲間に分類されます。
熱のかけ方、乾燥のさせ方、使用する薬剤などの違いで仕上がりに差が生まれ、様々な名称がつけられています。
パーマの種類
コールドパーマ
一般的なパーマです。過去に1度でも縮毛矯正をしたことがある人は施術前に伝えましょう!
いわゆるパーマです。
こちらは薬剤を髪に浸透させて、髪内部の結びつきを一度ほどいた状態で、ロッドを使用してクセをつけてカールを固定します。
縮毛矯正を行っている場合は、パーマ液が縮毛を行った毛と反応してくせ毛が復活してしまう場合があるため、必ずスタイリストに相談してください。
随分前でも矯正の効果は残っていることもあり、さらにパーマを重ねると髪に酷くダメージを与える原因になります。
コールドパーマの一番の特徴は、髪を濡らすとウェーブが再現されることです。
そのため、スタイリングの際はまずミスト等で髪を濡らしてウェーブを出し、その状態でウェットな質感の出るムースなどをもみ込んで形を作りましょう。
水パーマ(スチームパーマ)
スチームの力で、短時間でもちっとした仕上がりのパーマが完成します。
水パーマ(スチームパーマとも言う)はコールド系のパーマで、施術の際にスチームの力でキューティクルを開かせ、パーマ液の浸透を良くした状態でカールさせます。
蒸気の浸透した通り道に沿って薬剤が浸透していくため、弱めの薬剤を使用しても比較的短い時間でパーマをかけることができます。
カール力はそれほど強くないため、縮毛矯正やデジタルパーマをかけている髪にはかかりにくいですが、弾力のあるもちっとした仕上がりが特徴です。
デジタルパーマ(形状記憶パーマ)
再現性が高いため、他のパーマと比べると簡単にスタイリングできます。
デジタルパーマ(形状記憶パーマとも言われる)は、まず薬剤で髪内部の結びつきをほどき、その後ロッドを使用してカールを作り、薬剤の力と専用機器でロッドに熱を加えることによってもう一度髪内部を結合させるパーマ技法で、ホットパーマに分類されます。
薬剤による変形と、熱による髪のたんぱく質変性を促すことでしっかりとカールを作ります。
コールドパーマとは逆で、デジタルパーマの場合は乾いた時にカールが再現されます。
そのため再現性が高く、ブローしながら手でもスタイリングを行うことができ、コテで巻いたようなリッチなスタイルも簡単に自宅で作ることができます。
今回は詳しい説明は割愛しますが、加温にヘアアイロンを使うコテパーマや、巻いた髪をフィルムで挟んで熱を加えるフィルムパーマ等も同じくホットパーマの仲間に含まれます。
クリープパーマ
髪内部の変化がゆっくり行われるため、通常のパーマより少ないダメージでパーマをかけることができます。
クリープパーマとは、「クリープ理論」を使ったパーマ技法全般を指しており、髪内部で「クリープ現象」を起こすことによりパーマを効率的にかけられるという考え方です。
そのため「クリープパーマ」という名称ではなくてもクリープ理論が用いられている場合があります。
具体的には、1番目に使用するパーマ液によって髪内部の結合を切り、2番目の薬を使用するまでの間に髪を洗って時間を置くことで髪内部のタンパク質がゆっくりと移動し、ダメージを抑えながらパーマをかけられるようになります。
時間を置く際に蒸しタオルなどで髪を湿らせた状態にすることで、たんぱく質の移動を促進させることができます。
コールド系パーマ、ホット系パーマどちらにも用いられることがあります。
コスメパーマ
カラーとパーマを同時に行う場合に使用されることがあります。
コスメパーマはパーマの技法ではなく、薬剤の種類の名称です。
通常のパーマ液は「医薬部外品」として登録されていますが、コスメパーマは「化粧品」として登録されており、髪にも地肌にも刺激が少ないパーマ剤です。
医薬部外品を使用するメニューの同時施術はできませんが、医薬部外品と化粧品であれば可能なため、コスメパーマであればカラーとパーマをその日にかけられるというメリットがあります。
コスメパーマは低刺激ということで、カール力が弱い場合もありますが、製品によっては通常の薬剤より髪の内部の結びつきを早く切り、施術時間を短縮して髪の負担を減らしながらしっかりしたカールを実現できるものもあります。
目指すパーマスタイルによって使用する薬剤やパーマ技法は変わってくるため、カウンセリングの際に担当スタイリストの方にしっかり要望を伝えましょう。